上川管内上川町への移住や地域おこし協力隊の活動などに関心のある人などに向けた「上川町のイマがわかる、関わり方が見つかるトークイベント『わたしとローカル』」が、2025年3月9日、札幌市中央区のJR GOGO SAPPORO6階の札幌 HOKKAIDO×Station01で行なわれ、約30人の参加者があった。(写真は、イベント会場の様子)
(写真は、会場で販売された上川町のさまざまな特産品。左手前はhibiのベーグル)
主催は、上川町で企画運営は、同町移住コーディネーターの水口加奈子さんと、同町で交流&コワーキングスペース PORTO(ポルト)、カフェや宿泊機能も持つ複合施設ANSHINDO(あんしんどう)、層雲峡ホステルなどを運営するEFC(志水陽平社長)。会場では、ご当地グルメの層雲峡ラーメンや、同町のほか、帯広市や函館市でも酒蔵を持ち、北海道の地酒としての存在感も高まっている上川大雪酒造の商品、まちで人気のカフェ・キヌバリコーヒーの豆、hibiのベーグルなど沢山の特産品も販売された。
また、会場内に設けたカフェバーでは、前述した上川大雪酒造の地域限定酒や、地域おこし協力隊が焙煎したコーヒーなども振舞われ、交流会では、キヌバリコーヒーが手掛けた特別フードメニューと共に、参加者は、上川ならではの食を楽しんだ。
イベントプログラムは、町役場地域魅力創造課の若手職員による上川町についての紹介から始まり、前出・水口さんの移住などに関する解説、インターンとして上川町にやってきた大学生らの率直なまちに対しての思い、地域おこし協力隊卒業生や町出身で、リージョナルマーケティング(ポイントカードEZOCAの運営会社)の社長を務める渡部真也さんが登壇したトークセッションなど、盛り沢山の内容。移住者や若い世代が新しい取り組みに果敢に挑戦し、まちを盛り上げている、まさにタイトル通り「上川町のイマがわかる」催しだった。
層雲峡温泉という大きな観光資源を擁する上川町は、人口が30年前と比べて半減以下の約3000人となっており、まちの活気も徐々に失われつつある。だが近年は、上川大雪酒造をはじめ、起業の動きが目立ち、2019年から地域おこし協力隊制度の開始で、町外から来た人々が、これまでには無かった発想力などで、新しい地域資源を生み出している。今では、世界的アウトドアアパレルブランドのコロンビアスポーツウェアと町が、包括連携協定を結ぶほどになっている(締結先は日本法人のコロンビアスポーツウェアジャパン)。
他の自治体同様、人口減少という構造的な問題への対策は難題だが、「上川町は北海道の中でもがんがん攻めているまち」「どんどん新しいことに挑戦するまちにしたい」といった、トークセッションなどに登壇した人たちの声は、元気、やる気に満ち溢れていた。