イトイグループホールディングス(HD、本社・士別市)は、士別市朝日町に、多目的室内練習場「BLADES-GYM」を開設した。地方のさまざまな課題を、「スポーツ×地域×国際交流」で解決して盛り上げようという取り組みの一環。同グループHDでは、「スポティッシュ・フィールド構想(造語)」とネーミングしており、「BLADES-GYM」はその中核施設となる。(写真は、多目的屋内練習場に立つイトイグループHDの菅原大介代表取締役=同社提供)
「BLADES-GYM」は、士別市朝日町7448-4に立地し、木造平屋建て、延べ床面積は約275坪(910㎡)。この施設は、イトイグループHDが掲げる、スポティッシュ・フィールド構想の中核を担うもの。同構想は、人口999人の朝日町から、世界一のアスリートを輩出することや、スポーツの他にも映画や釣り、キャンプ、グランピングなど、世界中から多くの人が集う町を目指すことを目的としている。
「BLADES-GYM」の開設を記念して、2024年10月6日には、オープニングセレモニーが行われ、同グループHDが運営する、プロ野球独立リーグ所属の「KAMIKAWA・士別サムライブレイズ」による野球教室や、アメリカ独立プロリーグ「ABA ARIZONA FLAMES」の松田鋼季選手によるバスケットボール教室などが開催された。
イトイグループHDの菅原大介代表取締役は、「少子高齢化が進むこの地域で、何か策を打たなければという思いが強い。その中で、スポーツは、人や地域を繋ぐ役割が大きいと考えて『スポティッシュ・フィールド構想』を考えた。今回の『BLADES-GYM』によって、子どもたちが団体スポーツを経験したり、多様な縁を育てたりできるようにしたい」とコメントした。
オープニングセレモニーに参加した「KAMIKAWA・士別サムライブレイズ」の大橋諒介氏は、「ボールを使ったり、スポーツをしたりする施設が少なくなっている中で、小さい町で野球ができる施設があるのは、大きな意味がある」と話した。同施設は、「KAMIKAWA・士別サムライブレイズ」の冬期練習場としても使用される。また、「ABA ARIZONA FLAMES」の松田氏は、「私は礼文島出身で、アメリカでプレーしています。スポーツは、仮に言葉が通じなくても楽しめる最強のツール。その拠点が士別市朝日町にできることは、無限の可能性を秘めていると思う」と語った。
イトイグループHDでは、スポーツだけではなく、スクリーンで映画を観たり、文化的な経験が得られるような施設も周辺に集積していく考えも示し、それに向けたクラウドファンディングも始めている。