心に沁みるお別れの言葉、「センチュリーロイヤルホテル」地下飲食街が一足先に閉店

社会・文化

 老朽化による建て替えのため、2024年5月31日(金)で閉館する「センチュリーロイヤルホテル」。ホテル入り口に掲げられた閉館カウントダウンボードが70日を切ろうとしているが、それよりも一足先に同年3月31日(日)で地下飲食店が閉店する。店頭の貼り紙には、心に沁みるお別れの言葉が綴られている。(写真は、「センチュリーロイヤルホテル」が入っている住友生命札幌ビル地下にある「ポールズカフェ」の店頭に掲げられている閉店のお知らせ)

「センチュリーロイヤルホテル」が入っている住友生命札幌ビル(札幌市中央区北5条西5丁目)は、今から51年前の1973年5月に竣工した地下3階、地上23階建てのビル。アピア方面から地下で同ビルに向かうと、階段で一度下がり、しばらく歩いてから再び階段を上がって地下飲食街に着くことができる。その地下フロアには、地上に出る階段があるが、さらに地下を進むと奥にも地上に出る細い階段がある。

 アピアとは、ひと味違う飲食店が揃っていて、現在は「味処陣羽織」、「カレー専門店印度駅前店」、「ベルギービール専門店ポールズカフェ」、「喫茶ブルーネン」が営業しているが、いずれも2024年3月31日で閉店する。

 店頭には、《再開発のため閉店…51年間のご愛顧に心より感謝申し上げます…皆様の心の中に、良い思い出を一つでも残すことができたなら大変嬉しく思います》と貼り紙が掲げられているが、ひときわ心に沁みる言葉が掲げられているのが、「ポールズカフェ」。《2003年開店以来、20年以上に亘る皆様のご愛顧に心よりお礼申し上げます…皆様からたくさんの優しさや嬉しいお言葉、素敵な笑顔をいっぱいいただき、私たちの方がまたさらに皆様に感謝する毎日で…こうして書いている今も胸がいっぱいになります》と30行におよぶ手書きの「閉店のお知らせ」には、店主の人柄も溢れているようだ。「センチュリーロイヤルホテル」閉館のカウントダウンが進むにつれ、こうした別れのドラマが増えていきそうだ。

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