江別市のJR野幌駅高架によって役目を終えた、野幌鉄道林跡地を含めた土地利用について、江別市とJR北海道(本社・札幌市中央区)、コープさっぽろ(本部・同市西区)の3者は2024年2月5日、「魅力あるまちづくりに関する連携協定」を締結した。対象地は約7haで、JR北海道の宅地分譲やコープさっぽろの店舗、市の子育て支援施設など、3者連携による子育て世代などに向けた住環境を整備、定住促進に繋げる。(写真は、「魅力あるまちづくりに関する連携協定」締結式。右からJR北海道・林雅子執行役員開発事業本部長、江別市・後藤好人市長、コープさっぽろ・小松均常務理事)
江別市は、鉄道高架化や野幌駅周辺の再開発事業が2022年度に完了したことを受け、役目を終えた野幌鉄道林跡地(野幌松並町)の土地利用について、JR北海道と検討を進めてきた。そうした中、コープさっぽろは、築47年で老朽化が進んでいる「コープさっぽろ野幌店」の移転候補地として鉄道林跡地に着目、2023年12月に鉄道林跡地の一部約1・5haをJR北海道から取得した。
市は、鉄道林跡地の近くの野幌若葉町に約2・8haの土地を所有しており、現在、利用についてのサウンディング調査を続けている。市は、3者がそれぞれ単独で土地利用を図るよりも、連携して相乗効果を発揮する方が住環境整備に効果的と判断、JR北海道、コープさっぽろと連携することにした。JR北海道が所有する鉄道林跡地は約2・7haで、同社は、自社グループで宅地分譲を行い、約90区画を2025年度から販売する予定にしている。
この日、江別市役所2階の市長公室で協定締結式が行われた。江別市の後藤好人長は、「市は、JR北海道やコープさっぽろと単独で協力関係はあったが、3者が協定を結んでまちづくりで連携するのは初めて。こうしたまちづくり協定は、全国的にも例がない取り組みだと思う。それぞれの強みを生かして、相乗効果のある土地利用を進めていきたい」と挨拶した。
JR北海道の林雅子執行役員開発事業本部長は、「3者の連携で、この地区を面で開発することによって魅力あるまちづくりを実現し、鉄道利用促進にも繋げいきたい」と話した。コープさっぽろの小松均常務理事は、「取得した鉄道林跡地を利用して野幌店を移転、トドックステーションなど子育て世代に貢献できる店舗にしたい」と述べた。