札幌市西区の琴似神社や西区役所に近い半径25m程度の狭小範囲で、飲食店など3店舗がほぼ時期を同じくして閉店する。既に1店舗は2023年11月30日に閉店、残る2店舗も同年12月30日(土)で閉店する。(写真は、2023年11月30日最終営業日の「元祖札幌カリーぱお」)
11月30日で閉店したのは、「元祖札幌カリーぱお」(琴似1条7丁目3-31)。1999年、スープカレーの草創期に創業したこの店舗は、札幌スープカレーの元祖とも言える店舗だった。ビル建て替えに伴う立ち退き期限がきたことや後継者がいないことなどから、25年間の営業を惜しまれて終了した。
(写真は、2023年12月30日に閉店する「焼肉とんとん亭」)
12月30日に閉店するのは、「焼肉とんとん亭」(琴似2条7丁目2-18)と「焼きたて食パン一本堂札幌琴似店」(琴似2条7丁目2-41、琴似2・7ビル1階)。北5条・手稲通沿いにある「焼肉とんとん亭」は、創業40年になる老舗の焼肉店。札幌最安値の焼肉バイキング(2時間税込み1800円)が人気の店舗だった。同店は移転先を探しているもようで、再開の可能性はあるが時期は未定。地域の人たちに愛された店舗だったが、一旦営業を終える。
(写真は、2023年12月30日に閉店する「一本堂札幌琴似店」)
「焼きたて食パン一本堂札幌琴似店」は、2020年11月にオープンした高級食パンの専門店。2013年3月に大阪市都島区で創業した「一本堂」のFC(フランチャイズ)店舗。北米産小麦を使用した食パンは、ふんわりソフトで口溶けの良い食感があり、日本産小麦を使用した食パンはもっちりとした食感が特徴。はちみつや卵、イースト菌の発酵を促進させる食品添加物を使用していないため、子どもでも安心して食べられる食パンが人気だったが、オープンから3年で暖簾を下ろすことになった。
スープカレー、焼肉、高級食パンと提供する食べ物は違っても、地域の人たちに愛され重宝がられた店舗だった。3店舗は半径25mの範囲で営業していたため、ほぼ同時期に姿を消すことで住民のロス感が増幅しそうだ。