公益財団法人太陽財団(事務局・札幌市中央区)は3月9日、札幌グランドホテルで令和5年度地域づくり活動の助成金目録贈呈式を行った。助成金対象事業は15件、助成金額合計は約1030万円。助成事業は平成13年から23回目を迎え、今回の助成を含めると23年間で助成総件数420件、助成金総額は約3億739万円になる。(写真は、助成対象事業への目録贈呈式。左から太陽財団・東原俊郎理事長、Yukikaze Technology運営班・鈴木瀬那副代表)

 太陽財団は、平成13年から北海道の地域づくり活動を行っている団体に、助成金の贈呈を行ってきた。地域の伝統を継承する事業や障がい者・高齢者福祉の充実向上を目指した事業など、学生からシニアまで幅広い世代によって、北海道各地域で繰り広げられている多岐にわたる事業を対象にしている。
 
 令和5年度の助成対象事業の募集は、昨年9月26日から約1ヵ月間受け付け、全道から80件の応募があった。昨年11月30日に外部有識者を中心とする選定委員会が開かれ、選定基準に基づく審査が行われ、昨年12月14日の理事会審議で決定した。

(写真は、挨拶する東原理事長)

 斜里郡斜里町の「斜里町地域映画プロジェクト2023」(写真ゼロ番地知床実行委員会)や紋別郡滝上町の「よみがえる渚滑線~開通から100年~廃線を辿り記憶を継ぐ(仮称)」(TYKY実行委員会)、川上郡弟子屈町の「極寒芸術祭てしかが」(てしかがえこまち推進協議会)など、12市町村15事業が助成対象事業になっている。

 各助成対象事業の活動団体代表者に、太陽財団の東原俊郎理事長から目録が贈呈された。東原理事長は、「パチンコ業から得た実りに軸を置いているのが、財団の活動。北海道の各地域に賑わいをつくる活動のお手伝いができることは大きな喜び。皆さんの地元で、仲間と一緒になって北海道を繁栄させる活動を続けてもらいたい」と挨拶した。

(写真は、祝辞を述べる平沢勝栄衆議)
(写真は、祝辞を述べる小玉俊宏道副知事)

 来賓として出席した平沢勝栄衆議(元復興相)は、「地域にも社会にもいろいろな問題があるが、前向きに活動に取り組んでいただきたい。皆さんの活躍を見ていると、北海道の未来は明るいと感じる」と話した。同じく来賓の小玉俊宏道副知事は、「地域に根を張って活動されている皆さんが、助成を契機にますます根を伸ばし、幹を太くして北海道の活力と魅力を高めてもらいたい」と述べた。

 続いて、助成団体を代表してYukikaze Technology運営班の鈴木瀬那副代表(立命館慶祥高校3年)が登壇、「私たちは、小中高校生の団体で国際ロボット競技会への出場に向けて活動している。競技会を経験した中高生たちが将来的に北海道の技術・ITの分野で活躍する人材になってもらいたいという思いもある。蕾(つぼみ)のような小さな団体ですが、太陽の光をいただきより大きく成長していきたい」と謝辞を述べた。

 令和5年度助成対象事業は次の通り。(市町村五十音順)
■まちなかキャンパス:互学互修の学びの場の創造(まちなかキャンパス実行委員会)旭川市
■たたら鉄作り体験(わくわくあばしり自然体験)網走市
■第2回石狩カムチェプ祭り(石狩流星海)石狩市
■留辺蘂高校応援プロジェクト4(ミントマジシャンズクラブ)北見市
■“Yukikaze Technology”世界大会出場に向けた活動(Yukikaze Technology)札幌市
■~0歳から100歳への道しるべコンサートプロジェクト~「未来にはばたく子どもたち、君たちが明日をひらく」自然と音楽・文化との協働による地域おこし(札幌オペラシンガーズSOS)札幌市
■第3回北大白銀祭(北大白銀祭実行委員会)札幌市
■北海道ソフトボールフェスティバル(北海道ソフトボール協会)札幌市
■斜里町地域映画プロジェクト2023(写真ゼロ番地知床実行委員会)斜里郡斜里町
■北海道南西沖地震30年追悼公演「和太鼓松村組せたな公演」の開催(せたな和太鼓集団海神)久遠郡せたな町
■「よみがえる渚滑線~開通から100年~廃線を辿り記憶を継ぐ(仮称)」(TYKY実行委員会)紋別郡滝上町
■極寒芸術祭てしかが(てしかがえこまち推進協議会)川上郡弟子屈町
■蒸気機関車D51954「フラヌイ号」塗装保全による郷土史伝承事業(富良野市教育委員会)富良野市
■琴平神社例大祭渡御山車用御神体購入(ことひら子供会)古平郡古平町
■蘭越マルシェ2023の開催(蘭越マルシェ実行委員会)磯谷郡蘭越町


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