新型コロナウイルス関連融資、いわゆる「ゼロゼロ融資」の返済据え置き期間が終了し、返済が始まり出した中で、札幌などの飲食店3社が倒産した。(写真は、札幌地裁)
東京商工リサーチ北海道支社(札幌市中央区)によると、居酒屋「つぼ八」のFC(フランチャイズ)店舗を運営していた、えび膳(本社・同)が2月3日付で事業を停止、破産申請の準備に入った。負債総額は2022年9月期時点で、約5億3700万円という。
同社は、1983年10月に設立され、札幌市内で「つぼ八」FC展開を開始。ピーク時には8店舗、売上高約10億円(2001年9月期)だった。その後は、徐々に売り上げが減少、2018年9月期の売上高は約7億円に下がった。さらに、2020年の新型コロナウイルス感染拡大により、時短営業や休業で売り上げはさらに減少。ゼロゼロ融資の調達などで繋いだが、2022年9月期の売上高は約2億4000万円まで低下、債務超過に陥って資金繰りが続かず、事業継続を断念した。
札幌・狸小路で、しゃぶしゃぶすき焼きの食べ放題コースをメインに提供していた、有限会社わいわい亭狸小路店(本社・札幌市中央区)と帯広市内で同様の展開をしていた、関連会社の有限会社わいわい亭帯広店(同・帯広市)は、1月26日に札幌地裁から破産開始決定を受けた。
東京商工リサーチによると、両社は共に2002年8月に設立。長く親しまれてきたが、2020年のコロナの感染拡大で、時短営業や休業を余儀なくされ、来店客が減少。コロナ関連融資で対応してきたが、資金繰りがつかず破産申請、開始決定を受けた。負債総額はともに同額の約2100万円、計約4200万円。