博物館「網走監獄」、2024年度から22億円投じて歴史的建造物の耐震大改修

社会・文化

 博物館網走監獄(網走市呼人1-1)が、2024年度から約22億円を投じて、歴史的建造物の耐震改修を行う。1期と2期で約9年間かけ、開館しながら工事を行う。旧網走刑務所から歴史的建物25棟を移築復原して2023年で40年、耐震改修は41年ぶりの大規模工事になる。(写真は、博物館網走監獄の入り口)

 博物館網走監獄は、公益財団法人網走監獄保存財団が運営している公共的博物館。1973年に旧網走刑務所の全面改築が始まったことを受け、多くの市民から明治時代に建造された建物を文化財として移転復原すべきという声が上がり、1980年に財団法人が設立され、9億円をかけて旧網走刑務所の建造物を移築復原、1983年7月に開館した。

 いずれの建造物も19世紀後半から20世紀初頭にかけて建てられたもので、現存する木造の行刑建築物としては最古。2016年に旧網走刑務所二見ヶ岡刑務支所、旧網走監獄庁舎、旧網走監獄舎房および中央見張所、旧網走監獄教誨堂など8棟が国の重要文化財に指定され、裏門や煉瓦造り独居房、哨舎など6棟が国の登録有形文化財に登録されている。

 開館以来、防災対策など部分的な工事などは行ってきたが、2024年度からの大規模耐震改修工事は、開館以来の大改修となる。重要文化財や登録有形文化財の耐震改修とあって、専門的な知見を有する建設会社が工事を行うことになるが、2023年度に基本設計、実施設計を行って改修事業者を決めて、2024年度から改修工事に入る。1期と2期に分けるが、1期は6年間、2期は2年間を予定している。工事を終えるのは2032年度頃になる予定。

 工事費は約22億円で、そのうちの半分程度は国庫補助で充当し、残り半分は財団が自己資金で賄う方針。入館者は、コロナ前までは年間約24万人だったが、コロナ禍の影響を受けて2021年度は13万人に落ち込んだ。2022年度は、コロナ前の7割の水準に回復している。入館料はこれまで1000円+税だったが、今年度から税込み1500円に引き上げた。改修費約11億円は、入館料などの収入から積み立てて充当する。

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