紋別市の中心市街地、幸町4丁目の「オホーツク氷紋の駅」にある温浴施設「紋太の湯」を運営しているオホーツク紋別観光(紋別市)が、30日で同施設の営業を終了する。同施設は、2019年3月末まで同駅を運営する第3セクター、紋別ニューシティ開発公社(同)が直営しながら19年度以降の運営方法を探る方針。(写真は、紋別ニューシティ開発公社が来年3月末まで直営することが決まった「紋太の湯」)
「オホーツク氷紋の駅」は、過疎化や大型店の進出で停滞していた中心市街地活性化のため、2003年4月に国鉄旧紋別駅跡に3セクでTMO(タウンマネジメントオーガニゼーション=まちづくり会社)の「紋別ニューシティ開発公社」が建設。
同駅に付随している温浴施設は、当初東海商事(旭川市)が「湯けむり紋別とっかりの湯」としてオープンさせたが、10年間の契約期間満了で13年4月に運営を終了。同年5月からは、紋別プリンスホテル(紋別市)の子会社、オホーツク紋別観光が運営を引き継ぎ、「紋太の湯」として継続してきた。
しかし、同施設は紋別大山の伏流水をガスで加熱して利用しているため燃料費高騰が経営を圧迫。今年9月ころに、10月23日で営業を終了することを決めた。(その後、25日から30日まで延長営業することになった)。営業終了を知った市民有志は、存続に向けた署名活動を行い、集まった2530人分の署名を10月9日に宮川良一市長に提出して存続を要請。
「紋太の湯」は、市内唯一の公衆浴場で中心市街地の再生、賑わい創出に欠かせないため、氷門の駅を運営する紋別ニューシティ開発公社は、年度内の期限付きで直営することにし、その間に運営方法などを検討することにした。
紋別ニューシティ開発公社の大株主でもある市は、議会との調整を経ながら指定管理者制度などによって赤字補填も可能な体制で民間などの運営を募り、来春以降の継続運営を目指す。なお、オホーツク紋別観光は、同駅の飲食施設も10月23日で営業を終了している。こちらも公社と市は事業者を公募で探す考え。