現役教師や教職員OB、教育関係者のネットワーク組織、「北海道師範塾」の吉田洋一塾頭(元道教育長)が同塾のホームページでほぼ毎日書いている「塾頭通信」が900回を超えた。6月末には801回から900回までをまとめた小冊子を発行、教育関係者に配布した。吉田塾頭は「1000回まで頑張る」と意気軒高だ。(写真は、塾頭通信900回記念冊子を持つ吉田洋一塾頭)
吉田塾頭は、道教育長を退任後、北海道社会福祉事業団理事長に就任する傍ら教育に関する知見を活かして教育長時代に親交があった関係者らと任意団体の北海道師範塾を結成。
師範塾は、現役教師とOB、教育関係者を含めたネットワーク組織として各種のセミナーや教師を目指す学生などを対象にした教員養成講座などを開いている。
塾頭通信は、師範塾のホームページにあるコーナーで、2011年2月20日から吉田塾頭がほぼ毎日、1回当たり1500~3000字で社会の出来事などについて書いているもの。エッセーではなくものの見方、考え方へのヒントになるようなコラムだ。
テーマは新聞やテレビなどから選択するが、資料や統計を用いてちょっとした小論文風に仕上げるのが吉田流。20代のころから始めた新聞の切り抜きは現在も続けており、試行錯誤の末に切り抜いた新聞の活用方法も自ら発見したという。
日々、書きたいテーマをストックし休日には図書館に行ったり、テーマに関する書籍を購入するなど事実の裏付けを取ることにも手を抜かない。
最初のころは毎日書いていたが、現在は月、火、木、金の週4回。1回の執筆時間は2~3時間。
801回から900回までをまとめた冊子には「子どもの難問」「保育所は迷惑施設?」「スコットランド住民投票」などのタイトルが並ぶ。
吉田塾頭は、「塾頭通信は、教師の方々に社会的な出来事に対する考え方のヒントにしてもらいたいと始めました。感情論にならないようできるだけ客観的な資料・データを集め、一方に偏らない考え方を提示できれば良いと思っています」と語る。なお、このペースで書き続けると1000回は9月17日に達成するという。