大倉山ジャンプ競技場(札幌市中央区宮の森1274)が、スキージャンプの小林陵侑選手のようなK点超え選手に対応できるように改良された。スターティングゲートを5段下げて、助走路の距離を短くできるようにしたもので、これによりK点超えジャンプ選手の安全性がより高まる。(写真は、大倉山ジャンプ競技場=管理運営している札幌振興公社のHPより)

 大倉山ジャンプ競技場のアプローチ(スターティングゲートから踏み切り台までの助走路)は、最大で94mある。選手たちが助走の距離を自由に選べるように、上からスターティングゲートが50cm間隔で設けられている。これまではスターティングゲートは47段あって、最下段のスターティングゲートから踏み切り台までの距離は77・5mだった。

 しかし、最下段からスタートしても、これ以上飛ぶと危険とされるK点(同競技場の場合は冬季123m、夏季120m)超えの国内外の選手が最近は多くなっていた。このため、FIS(国際スキー・スノーボード連盟)は、同競技場の公認更新にあたり、スターティングゲートの増設を指導。これに沿って、同競技場を所有する札幌市は、スターティングゲートを5段増設して52段とし、助走路を最短75mにする改良工事を10月中に行った。市の担当者は、「スターティングゲートには信号系や照明の配線などもあるため、簡単なようで難しい工事だった」と話している。


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