一般社団法人コンサドーレ北海道スポーツクラブ(札幌市中央区)とキャリアバンク(本社・同)は7日、女子サッカーチーム「北海道リラ・コンサドーレ」選手の就業支援で業務提携した。リラ・コンサには来春以降、学生や社会人も加入する予定で、女子選手が競技と仕事を両立できる環境を作り、将来に向けてキャリア形成できるように支援していく。(写真は会見後のフォトセッション。左が佐藤良雄社長、宗像訓子監督、三上大勝代表理事)
社会人のスポーツ選手は、日中仕事をしていることが多く、練習や試合に出場できないケースが多い。競技と仕事を両立できない障害があるため、スポーツを諦める人も多い。今回、コンサドーレ北海道スポーツクラブとキャリアバンクが業務提携したのはリラ・コンサドーレの選手が望めばキャリアバンクの契約社員になり、希望する職種に就けるシステム。練習や試合に欠場しないでも済むように弾力的な派遣先を紹介して競技と仕事を両立できるような環境を作る。
リラ・コンサには現在中学生22人の選手が在籍しているが、来春には大学生や社会人なども参加して30人体制を目指しており、こうした年齢層の女性のニーズは高いと見て具体的に取り組んでいく。
札幌市西区宮の沢のコンサドーレ札幌クラブハウスで会見したキャリアバンク佐藤良雄社長は「競技生活を続けながら将来に向けてビジネススキルも磨いてもらうので、選手をリタイアした後もセカンドキャリアを見出していけると思う」と語る。また、コンサドーレ北海道スポーツクラブの三上大勝代表理事は、「業務提携で北海道の女子サッカー選手たちに(収入面でも)安心できる環境ができる。今後、多くの北海道のスポーツ界にこのシステムが普及するかどうかは今回の提携が実を結ぶかどうかにかかっている」と述べた。
リラ・コンサの宗像訓子監督も同席し、「私自身も仕事で試合に行けないこともあった。リラ・コンサの選手にはそういう思いをさせたくないので嬉しく思っている」と話していた。
キャリアバンクは、コンサドーレ札幌のクラブパートナーで佐藤社長はコンサドーレ札幌サポーターズ持株会の理事長を務めている。