北方ジャーナル6月号発売! 今月のトップは本誌独占「“夜の街”に溶けた保育の公金 中和興産に浮上した不正受給疑惑を追う」

マスコミ

「北方ジャーナル」2024年6月号が今日から店頭に並んだ。今月のトップは、スクープ「“夜の街”に溶けた公金 保育事業の中和興産に浮上した不正受給疑惑を追う」だ。一部の道内放送局が事業者の名称を伏せて4月上旬から報じている保育園疑惑の全貌が明らかになってきた。企業主導型保育園への助成金や認可保育園への補助金が過払いだったとして、札幌市内で保育園事業を展開している中和興産株式会社(本社札幌)が国と市合わせて約7千万円の返還を命じられ、元職員らが「園児や保育士の数が大幅に水増しされていた」と告発の動きを強めている。公金の多くが“夜の街”に消えた疑いもあり、事件は巨額不正受給疑惑の様相を呈しつつある。大切な子どもを預ける現場でいったい何が起きていたのか──。(画像は北方ジャーナル6月号の表紙)

 こちらも本誌の独自報道だ。次世代半導体の国産化をめざし千歳市内で工場建設が進む「ラピダス」をめぐり、バラ色の未来ばかり語られるが、それは真実だろうか。40年あまり東京都職員として環境行政に携わり、全国の廃棄物問題の市民運動にも奔走してきた藤原寿和さんは今、新たな先端半導体工場の建設に疑問を募らせる。排水による環境汚染をはじめ労災・職業病や爆発・火災事故などの発生、環境アセスメントの不備など半導体製造の“負の側面”について、来札した藤原さんに訊いた。

 北海道立高等看護学院のパワーハラスメント問題の続報にも注目。今回の道庁の“手のひら返し”により当時の教員らに追い込まれて命を絶った学生の遺族が激しい後悔の念に苛まれることになりそうだ。ハラスメントと自殺との“相当因果関係”を認めた第三者調査に反し、学院設置者の道が同調査報告の重要な結論を事実上黙殺し、昨年5月の遺族への謝罪は自殺の責任を詫びたものではなかったとの認識を明文化したのだ。当事者ならずとも徒労感を覚える道庁の不可解な対応。この1年は、何だったのか。

 本誌独占の道警不祥事追及レポート。新年度の幕開けは、地元警察にとって穏やかならぬ春となった。職員の不祥事に対応する監察官室のトップが自ら失態を晒したかと思えば、拝命まもない若手職員間での薬物のやり取りが発覚する。定期的な公文書開示でも、これまでに漏れず未発表が疑われる懲戒処分が確認でき、その総数も前年比2倍以上の増加を示すなど、負の話題には事欠かない。本年最初の速報を兼ね、現時点で伝わった事案の報告をお届けする。

 今月の「シリーズ・住宅不動産情報」では、北の大地に特化した「北海道リート」を取り上げた。今年2月から運用を開始した私募不動産投資信託の「北海道リート投資法人」(本社札幌)では、同法人が資産運用を委託している北海道アセットマネジメント(同)を通じて札幌市内の商業施設や賃貸マンションなどを取得。北海道リート投資法人がそれらの不動産を証券化して道内外の機関投資家に販売し、配当利回り4%以上を目指す。地域経済の活性化を目指す国内初の協同型リートの可能性とは。

 このほか、仁木町の「再生可能エネルギービジョン策定業務」を宮城県多賀城市の備蓄食品製造会社「ワンテーブル」に委託したのは違法で官製談合の疑いがあるとして町民が行なった住民監査請求の行方、北洋銀行の新トップに就任した津山博恒頭取の素顔に迫るロングインタビュー、国内屈指の循環器専門病院である札幌心臓血管クリニックの最新動向を紹介したセミナーレポートなどもオススメ。道内の事件、話題が詰まった北方ジャーナル6月号のお買い求めは、離島にいる方も都会に住んでいる方もお近くのセイコーマートへ。大手書店、アマゾンなどでも購入可能。北方ジャーナルへの問い合わせや注文などは、右側下にある同誌のバナーをクリック。

※6月号主要コンテンツ
【報道】
◾️“夜の街”に溶けた保育の公金 虚偽申請疑いの中和興産に国と札幌市が7千万円の返還命令
◾️先端半導体工場「ラピダス」の操業を危惧する藤原寿和さんに訊く「バラ色だけではない未来」
◾️告発・絶望の学府(32)──江差パワハラで道は自殺に「お詫び」せず 遺族「騙された思い」
◾️道警不祥事から考える〈70〉──新年度h「監察トップ 泥酔」で幕開け 未発表疑いの副業事案も
◾️仁木町の男性が住民監査請求。今なお問われる不適切発言で撤退した業者の「町との癒着」
◾️観光協会解散で問われる今後の地元観光再構築。道の駅が人気の赤井川村に大きな痛手

【ニュース】
■北海道新聞が夕刊廃止から半年の6月から料金改定。月額500円増で4300円に
■野次排除討論、札幌の寿郎社がブックレットに。青木理さんらの語りを全篇採録
■寿都・徳美会の補助金不正申請に住民監査請求で道担当者が「はなはだ遺憾」と答弁
◾️ボールパーク直結のJR新駅建設と「日ハム優遇策」を北広島の市民団体が疑問視

【シリーズ・住宅不動産情報】(19)──北の大地に特化した「北海道リート」
■資産流動化で地場企業に活力とチャンスを。運用開始した地域の価値を高めるリート

【経済】───北洋銀行の新トップに就任した津山 博恒 頭取に訊く
◾️「故郷の役に立ちたい」が原動力。行員と挑戦を積み重ね北海道の成長を全力で後押し

【地域】───コープさっぽろの広域社会貢献
◾️さまざまな“食”の困り事に応える。給食のないまちの悲願を叶えた「スクールランチ」

【企業】───地域密着スーパー、ホクノーの地域貢献
◾️もみじ台・青葉の課題を解決し活性化へ。“新・さっぽろモデル”事業が始動

【医療】───札幌心臓血管クリニックが豊平でもサテライト開業へ
◾️医療講演「ハートセミナー」で強調した進化する低侵襲治療

【出版】───札幌在住・草莽の僧侶、小西丞西さんが刊行する小冊子
●『おゝ他力よ‼ 他力!』シリーズが完結。辿り着いた「老年よ大志を抱け」の境地

【長期連載】
●“農と食”北の大地から(206)──アニマルウェルフェアに取り組む岡田千尋さんに訊く(後編)
●ルポ「ひきこもり」(105)──当事者の兄弟姉妹に寄り添う「弟にあらためて向き合う覚悟」
●戦争遺産をめぐる旅(102)──特攻隊の中継基地跡に建った筑前町立「大刀洗平和記念館」

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