いつの頃から掲載されていたのだろう。北海道新聞の「札幌映画案内」。スマートフォンやネットが普及する前に、お世話になった方もおられよう。新聞の定番とも言える、この欄が2024年4月30日（火）で終了する。
（画像は、北海道新聞の「札幌映画案内」の欄）
新聞紙面の中で、日常を強く感じさせるのが、いわゆる中面。政治や社会の動き、経済の動きを伝える以上に生活に密着した情報が詰まっている。「札幌映画案内」もその一つ。かつては、市内のいくつもの映画館の上映案内が、多数掲載されていて、「簡にして要を得る」情報が溢れていた。
インターネットが普及、スマートフォンが手離せなくなっている今、この欄を読む人はどれほどいるだろう。ひと館減り、ふた館減り、いつしかこの欄には限られた館の上演しか掲載されなくなった。新聞紙面の特徴は一覧性にもある。比較できずに選択の余地がなくなったら、廃止は当然と言えるかもしれない。中面の目立たないこの欄の終了は、「新聞とは」と小さな一石を投じているような気がする。
