北方ジャーナル8月号発売! 今月のトップは、「カブトデコムの億ション“パームヒル藻岩”の出火疑惑を追う」

マスコミ

「北方ジャーナル」2023年8月号が今日15日から店頭に並んだ。今月のトップは、カブトデコムの“億ション”「パームヒル藻岩」の出火疑惑を追う──。札幌市南区川沿地区にある藻岩山。そのふもとにひときわ目立つピンク色の建物がそびえている。かつてバブルに踊った建設会社カブトデコムが建てた超高級マンション「パームヒル藻岩」だ。さる4月初め、このマンション最上階の一室で不審火騒ぎが起き、消防や警察が大挙して出動する出来事があった。誰もおらず、火の気もないはずの部屋で、なぜ火の手はあがったのか──。(画像は北方ジャーナル8月号の表紙)

 北海道新聞の周辺が俄に慌ただしくなってきた。6月初旬、複数の地元媒体が夕刊廃止方針を報じ、関係者間で周知の事実に外部への箝口令が敷かれる中、社内では同月下旬に時間外手当の削減が決まり、今後の離職加速が懸念される事態になっている。昨年問題となった内勤記者の手取り激減ではようやく救済措置が講じられたものの、これは本年暮れまでの限定対応に留まるという。組合の調査で若手の7割が転職検討との実態も伝わる中、道内最大メディアの止まらない迷走を追う。

 6月中旬、東京の大手総合商社双日が小樽市と余市町にまたがる毛無山周辺の国有林に計画していた風力発電施設の建設は、景観悪化や森林伐採による土砂災害を懸念した迫俊哉市長の反対表明で中止に追い込まれた。一方、同じ後志管内の仁木町では、関西電力が建設を検討している「(仮称)古平・仁木・余市ウィンドファーム事業」に反対する住民有志が、あくまで様子見の町議会に反発。7月下旬の町議選に道内外から移住してきた3人が出馬を検討するなど新たな局面を迎えている。

 道警の違法捜査は常態化しているのか──。本誌前々号で報告した違法逮捕事件で6月中旬、不当捜査の被害を受けた札幌の男女が地元警察に賠償を求める訴えを起こした。「今後の再発を抑止したい」という代理人らは裁判を通じて警察の虚偽報告を追及していく考えで、追って告訴・告発に臨む用意もあるという。無令状で被害者宅のドアを解錠、さらにベランダの窓を破って室内に突入し、任意同行を拒否した住人を緊急逮捕した警察。弁護人の猛抗議で明るみに出たその違法捜査は、氷山の一角なのか。

 先月号で伝えたように、公益社団法人北海道観光振興機構(本部札幌)でかつてない大改革が始まっている。定款変更という組織の基本に切り込み、無為に膨れ上がっていた役員を大幅に削減。組織を筋肉質の実働部隊に変えることが6月下旬の総会で了承された。だが今回大ナタをふるった小金澤健司会長(63)の目標は、重厚長大の古い殻を破ることに留まらない。その目線は、観光という総合産業が持つインパクトを最大化させ、「可能性の塊」である北海道を世界有数の〝観光大国〟に押し上げることに注がれている。そのために解決すべき課題とはいったい何か──。「北海道観光の明日」を考える連続インタビュー第2弾をお届けする。

 このほか今月号では、6月下旬に札幌高等裁判所が一部逆転判決を出した首相演説野次排除事件の行方のほか、今後が注目される3人の首長のインタビューも収録。函館市長選で現職の工藤寿樹氏に挑み初当選した大泉潤氏(57)、6期24年務めた伊達市・菊谷秀吉市長の任期満了に伴う引退を受け24年ぶりの選挙戦を勝ち抜いた堀井敬太氏(42)、羽幌町で現職の急逝を受け町民から信任を得た森淳氏(70)。人口減少という抗い難い荒波にさらされる中、彼らは地域の再生に向け、まちの舵取りをどう取り組んでいくのか。道内の事件、話題が詰まった北方ジャーナル8月号のお買い求めは、離島にいる方も都会に住んでいる方もお近くのセイコーマートへ。大手書店、アマゾンなどでも購入可能。北方ジャーナルへの問い合わせや注文などは、右側下にある同誌のバナーをクリック。

※8月号主要コンテンツ
【報道】
■“億ション”「パームヒル藻岩」の出火疑惑を追う。誰もいない部屋から出た不審火の正体とは──
■首相批判封殺の波紋〈28〉──「これでは終われない」一部逆転判決の野次排除国賠、最高裁へ
■地元紙・80年めの迷走〈12〉──夕刊廃止検討、手当削減の道新で若手の7割が転職検討
■道警・問われる強制捜査の要件〈2〉──違法捜査、常態化か。「緊急逮捕」被害者らが国賠提訴
■小樽市長の決断で中止に追い込まれた双日の風車計画。再エネ推進都市が出した「ノー」の結論

【ニュース】
■強制不妊・中絶被害を訴えた旧優生保護法訴訟で札幌高裁が控訴を棄却。敗訴の道央夫婦は上告
■市民科学者、斉藤武一さんを偲ぶ会。親しまれた「紙芝居おじさん」の急逝に150人が参集
◾️働く者は使い捨て? 原発作業員の労災、高裁も棄却。癌発症と被曝の因果関係認めず
◾️差別解消訴える「結婚の自由」控訴審で弁論続く。札幌訴訟、年度内に高裁判決か

【注目インタビュー】
◾️道観光振興機構の小金澤会長に訊く【PART2】「観光は大きな総合産業。北海道は可能性の塊」

【新首長に訊く】
●函館・大泉潤市長「市民に寄り添う市役所に。新幹線乗り入れを道南全体の起爆剤にしたい」
●伊達・堀井敬太市長「当選に導いた地元支援者の活動。これからは若者も住み良いまちに」
●羽幌・森淳町長「小さな成功を積み重ねてはぼろの潜在力を顕在化。攻めへと町政を転換」

【シリーズ・住宅不動産情報】⑨──高止まりする札幌の宅地価格
◾️「戸建て5千万円超え」が冷や水。宅地価格の再形成を促す80区画

【金融】
●「道内20信金3月期決算」レポート「利回り改善と貸出金増加の兆し、有価証券運用で明暗くっきり」

【医療】
●北海道整形外科記念病院のJRタワークリニック院長に安保裕之医師が着任し、深まる病診連携

【企業】
●【新ひだか発】地元建設会社の挑戦。コロナ禍も影響を受けなかった「ファームホロ」のこだわり営農

【イベント】
●2023福祉協賛さっぽろ大通ビアガーデン「帰ってきた、コロナ前の夏」。開催直前、会場レポート

【人物】
●草莽の僧侶・小西征夫さんが刊行する小冊子『おゝ他力よ!! 他力!』7冊目は「生活が歓ぶ御文章」

【お盆特集】──コロナで変わった葬儀と不変の弔い
●セレモニーきょうどう・鈴木全明代表「大事なのは、縁ある皆で故人に思いを寄せること」

【長期連載】
●〝農と食〟北の大地から(200)採卵鶏の「脱ケージ」をめぐるアニマルウェルフェアの現在
●ルポ「ひきこもり」(95)吉川修司さんの病いで得た気づき「見守ってくれる人がいれば生きていける」
●戦争遺産をめぐる旅(92)投下された焼夷弾の跡を今に伝える東京都八王子市の大和田橋

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