道内の小・中・高現役教員や教育関係者、OBが集まって教育を見つめなおそうという団体、『北海道師範塾』の吉田洋一塾頭が同塾のホームページで毎日書き続けている塾頭通信が200回を超え、記念の冊子をまとめた。塾頭通信は、今年2月からスタートし8月で100回を突破、それをまとめた冊子『牛の歩み壱』を発刊しているが、今回はそれ以降の200回までをまとめたもので、タイトルは『牛の歩み弐』(A4判112P)。塾生や教育関係者に無料で配布している。(写真は、200回記念として冊子にまとめられた塾頭通信『牛の歩み弐』)
北海道師範塾は、教育現場での悩みや課題を現役教師、教師を目指す大学生などと共に考え解決の道筋を探ろうという団体。教育に携わる人たちの人間形成にも主眼を置いており、1月と8月にはセミナーを開催するなど活動の幅も広がってきている。
同師範塾のホームページにある塾頭通信のコーナーは、塾頭の吉田氏が日々の出来事をベースにモノの見方や考え方を提示しているもので、教育関係者へのメッセージでもある。
今年2月にスタートし、土日、祝日以外は毎日更新。政治から社会、経済、文化と幅広いジャンルから吉田氏のアンテナに引っ掛かった題材をベースに吉田氏自身の人間観や世界観を盛り込んでいる。1回の文字量は1200~1500字。
今年8月には100回を超えたことを記念して冊子にまとめたが、今回12月2日で200回を突破、『牛の歩み弐』として刊行した。
「まんべくん騒動」や「やらせとさくら」「不登校問題」「ウインター・ボーン」などその時々に話題になっているテーマが取り上げられており、社会の断面を切り取ったダイジェスト版ともいえそうな中身。
吉田氏は道庁勤務の30代から新聞、雑誌の切り抜きを始め、現在も自ら切り抜いて台紙に貼り付け、ストックする作業を続けている。塾頭通信を毎日書き続けられるのは、こうした30年以上にも亘る地道な情報集積が生きているようだ。
塾頭通信は、塾生のほかにも現役教師がホームルームの題材に使ったり、教師同士の話題にものぼるなど広がりをみせているという。
吉田塾頭は、「このペースで書き続け、4年後には1000回を達成したい」と語っている。
北海道師範塾のホームページhttp://www.kyoshinomichi.jp/