「カレスサッポロ」が決算報告会、大型プロジェクト続々

医療関係

 社会医療法人社団カレスサッポロ(法人本部・札幌市中央区)は、第25期事業年度にあたる2018年度(18年4月~19年3月)決算報告会を7月30日、札幌市中央区のロイトン札幌で開催した。グループの病院やクリニックなどの職員、看護師、取引先関係者、金融関係者など約400人が参加した。(写真は、決算報告をする大城辰美理事長)

 この決算報告会は、大城辰美理事長が約1時間にわたってカレスサッポログループの病院関係者らに映像を使い、決算内容をわかりやすく解説する恒例の行事。今回のテーマは、『平成から令和へ~新たなステージに向けて~』。

 大城理事長は決算概況について、「時計台グループの事業目標達成は、感染症による入院制限や医師の異動により思うようにいかなかったが、北光グループ、介護老人保健施設のけあ・ばんけい、地域包括ケア拠点施設のカレスプレミアムガーデンは順調で事業目標を達成した」と述べた。

 医業収益は97億1300万円(17年度比1・7%減)だったが、法人全体のコスト削減により医業費用は92億1000万円(同3%減)に下がり、この結果、医業利益は5億300万円(同30・3%増)、経常利益は4億7700万円(同35・1%増)と減収増益になった。

 繰越利益積立金の推移も紹介され、14年度19億7100万円→15年度28億1700万円→16年度32億5300万円→17年度36億1800万円→18年度40億2100万円と着実に積み上がっていることが示された。第26期(19年度)の事業予算は、総収入94億500万円、総費用88億7800万円、経常利益は5億2700万円になることも明らかにされた。

 さらに大城理事長は、今年から始まる大型プロジェクトについて紹介。社会医療法人として認められている13業種のうち宿泊業に新規参入、7月から洞爺湖畔に高級ホテル「プレミアム・レイクトーヤ」(18室)を開業したことを示した。
 また、10月から着工する「カレスプレミアムガーデン北円山」(札幌市中央区北4西18)は、パン工房やドラッグストア、歯科クリニック、調剤薬局、女性医師を中心に運営するクリニックのほか女性向けシニアマンションで構成される複合施設で、21年4月に開設することも明らかにした。

 21年10月には北光記念病院を時計台記念病院に統合して札幌卸センター跡地(札幌市東区北6東3)に仮称「カレス医療センター」を着工することも示された。「300床規模の病院で一般的な個室よりも面積を広く取った全室個室で、室料差額なしにする。大部屋に比べて建設コストはかかるが、それを収益業務などで補いたい。日本一快適な病院を作っていきたい」と述べた。開設は24年4月を予定している。その他、旧北海道拓殖銀行藻岩寮跡地を利用したクリニック付き賃貸マンション 「カレスプレミアムガーデン山鼻」(札幌市中央区南16西14)の計画なども紹介された。
※2019年8月2日、記事一部修正しました。

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