10日午後8時に当確が出た自民党現職の長谷川岳氏(45)は、8時5分過ぎには札幌市中央区の事務所に出向き支援者や遊説隊と喜びを分かち合ったが、それから2時間後の午後10時に当選を確実したのは民進党現職の徳永エリ氏(54)だった。最後の3議席目を午前0時過ぎに獲得したのは民進党新人の鉢呂吉雄氏(68)。自民が2議席確保を目指して出馬した前道議の柿木克弘氏(48)は涙をのんだ。(写真は、当選した民進党の徳永エリ氏=北方ジャーナル提供)
(写真は、今度は参議として捲土重来(けんどじゅうらい)を期す鉢呂氏=北方ジャーナル提供)
道選挙管理委員会の11日午前6時の開票結果による票数は、長谷川氏が64万8269票、徳永氏が55万9996票、鉢呂氏が49万1129票、柿木氏は48万2688票だった。
徳永氏は、連合北海道の全面支援を受けて選挙戦を戦い抜いた。現職の強みを生かすとともに徹底した安倍政権批判を展開、自民一強に反発する有権者を取り込んだ。鉢呂氏は、衆議7期の実績から選挙演説も聴衆を納得させるだけのものがあった。大票田の札幌で18歳の有権者らにも丁寧にチラシを渡すなど無党派層への浸透を狙い、札幌10区で柿木氏より得票が上回り、札幌市で柿木氏を3万5000票ほど離したのが勝因。
自民党が2議席確保を目指して道議枠として出馬した柿木氏は、道議5期の経験と自民党本部からの協力支援を受けたが鉢呂氏と8441票差で一歩届かなかった。
(写真は、敗戦の弁を語る柿木氏=北方ジャーナル提供)
6年前の2議席は、自民・公明の推した長谷川氏が94万8267票で、当時の民主が推した徳永氏は70万8523票で当選した。今回、自民・公明と民進がそれぞれ2人ずつ擁立。長谷川氏+柿木氏の票数は、113万957票、徳永氏+鉢呂氏は105万1125票でその差は約8万票。自民・公明は得票数で民進を上回ったが2議席を取ることはできなかった。