「アリオ札幌」横にぽっかり空き地

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 大型ショッピングセンター(SC)「アリオ札幌」(札幌市東区北7条東9丁目)の横に、広い空き地がぽっかりと出現した。目下、整地作業が行われているが、広さは3000坪を超えそう。折しも、レバンガ北海道のアリーナ候補地とされる苗穂駅周辺にも近く、土地活用に関心が高まっている。(写真は、「アリオ札幌」横にぽっかりと出現した空き地)

 この空き地は、「アリオ札幌」の「スパ・レジャー館」と「第2立体駐車場」の跡地。「アリオ札幌」は、2005年11月にサッポロビール工場跡地に開業した大型SCで、「スパ・レジャー館」や「第2立体駐車場棟」も同時に開業した。しかし、開業から20年の節目を前に2024年7月、「アリオ札幌」の建物を所有しているイトーヨーカ堂(本社・東京都品川区)は、「スパ・レジャー館」の閉鎖と「第2立体駐車場」の撤去を決めた。

 その頃、イトーヨーカ堂は、北海道から店舗撤退を決め、「アリオ札幌」に入っているイトーヨーカドーも撤退、後継にダイイチが決まるなど事業縮小に動いていたことから「スパ・レジャー館」閉館、「第2立体駐車場棟」撤去もその動きに沿ったものだった。2つの建物の解体作業は、2025年4月1日から始まり、現在は、写真のような状態になっている。

 工事期間は、同年10月31日までとなっており、解体工事の完了をもって、イトーヨーカ堂は、2つの建物の敷地について、土地所有者のサッポロビール(本社・東京都渋谷区)との賃借契約を解除する。折しも、サッポロホールディングス(同・同)は、不動産事業を手放すことを進めており、「アリオ札幌」を含めたサッポロビール工場跡地の今後についても流動的。イトーヨーカ堂の持ち株会社、ヨークホールディングス(本社・東京都品川区)も米投資ファンドに売却され、「アリオ札幌」の運営についても不安定要素がある。土地と上物(建物)ともに、腰が定まらない中、ぽっかり空き地は、どう活用されていくだろうか。

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