千歳市で次世代半導体ラピダス工場建設の波及効果が広がっている。ラピダスの新工場に近い千歳流通業務団地内では、相次ぎ物流施設や工場の建設が明らかになっているが、世界最大の事業用不動産サービス会社CBRE(本社・東京都千代田区)が、主体となって設立した特定目的会社も、大型マルチテナント型物流施設を建設することになった。(写真は、千歳ヤマセミ特定目的会社が建設する物流施設用地)
CBREが主体となってNAMIJU(本社・大阪市東住吉区)や清水総合開発(同・東京都中央区、清水建設100%子会社)などの出資で設立された千歳ヤマセミ特定目的会社(東京都千代田区)が、千歳流通業務団地内の区画、約4314坪(1万4238・57㎡)を取得して建設する。建築面積は約2588坪(8542・64㎡)、鉄骨造、地上3階建て。床面積は1階が約2545坪(8399・90㎡)、2階、3階はいずれも約2540坪(8382・10㎡)、建物の高さは21・684m。設計、監理、施工は萩原建設工業(本社・帯広市)。工事期間は、2025年3月1日から2026年10月25日。不動産ノンリコースローン(特定の不動産のみを担保とし、担保不動産から得られる賃料収入や物件処分価値を返済原資とするローン)は、北洋銀行(本店・札幌市中央区)が担当する。
千歳流通業務団地では、伊藤忠グループが、北海道で初めての物流施設を2027年春に竣工させるほか、半導体関連部材を製造しているフルヤ金属(本社・東京都豊島区)が、千歳臨空工業団地内の工場に続く新工場を建設、2026年6月に竣工させる予定になっており、ラビダス波及効果が広がっている。