施工不良で解体・建て直しの旧HBC本社跡複合ビル、名称「アーバンネット札幌リンクタワー」に決定

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 施工不良で15階まで建設していた複合ビルを解体、建て直しを進めている旧HBC跡地(札幌市中央区北1条西5丁目)の新物件名称が、「アーバンネット札幌リンクタワー」に決まった。竣工は当初、2024年2月だったが、2年遅れの2026年6月の予定。(画像は、「アーバンネット札幌リンクタワー」の外観パース)

 旧HBC本社跡地で開発が進められている複合ビル建設は、高さ100mを超える複合高層ビルになる予定で、2021年10月に着工していた。しかし、2023年3月に施工不良が見つかり、15階まで組み上げた鉄骨などを撤去、現在は、建て直し工事が進んでいる。事業主はNTT都市開発(本社・東京都千代田区)、設計は久米設計(同・同都江東区)、施工は大成建設(同・同都新宿区)で、当初と同じ。
 
 オフィス、ホテル、店舗、インキュベーションオフィスなど、多様な機能を持たせており、コンセプトは、以前と変わらない。名称を「アーバンネット札幌リンクタワー」としたのは、ワーカーや観光客、地域住民など、さまざまな人々が「リンク」して、交流・共創することで新しい価値がうまれることを願ってのこととしている。

 複合ビルは、オフィス部分(3~16階)が「ZEB Oriented」(基準一次エネルギー消費量から40%以上の一次エネルギー消費利用を削減することなど)の認証を取得、札幌市建築物環境配慮制度「CASBEE札幌」のAランクも達成している。この他、使用電力を再生可能エネルギー由来実質100%とする予定。こうした取り組みによって、2024年3月には、札幌市で3件目となる「ゼロカーボン推進ビル」の認定も受けた。「ゼロカーボン推進ビル」に入居するテナントは、市から最大2億円の賃料補助が受けられる可能性があるという。

 敷地面積約1395坪(約4606㎡)、鉄骨造/鉄筋コンクリート造、制震構造、地下2階、地上26階、延べ床面積約1万8456坪(約6万908㎡)、ホテル部分は約4576坪(約1万5102㎡)、高さ約110・9m。

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