札幌の今、解体ノート2024年版⑯豊平区平岸2条11丁目旧「北海道大学平岸団地職員宿舎」

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 マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の2024年16回目は、豊平区平岸2条11丁目の旧「北海道大学平岸団地職員宿舎」。(写真は、解体工事が始まっている「北海道大学平岸団地職員宿舎」)

 自衛隊札幌病院の移転によって、様変わりした平岸1条12丁目近辺。医療、住宅、物販の新しいまち「札幌リードタウン平岸ベース」の誕生によって、まちの印象が大きく変貌しつつある。この場所に隣接していた「北海道大学平岸団地職員宿舎」も、その役割を終えて解体工事が行われている。

 敷地面積約1305坪(4309・50㎡)の中には、4階建て宿舎2棟があった。土地、建物を保有するのは、国立大学法人北海道大学(本部・札幌市北区)。北大は、この土地について、2025年10月から30~50年間、貸し付けすることを決めている。貸し付けを受けるのは、合同会社エスアンドエス(同市中央区)。

 合同会社エスアンドエスは、調剤薬局を全国展開しているメディカルシステムネットワーク(本社・札幌市中央区)の第2位大株主(発行済み株式の9・34%所有=2024年3月期)で、同社社長を務める田尻稲雄氏が、100%出資する資産管理会社。田尻氏は、その会社の代表社員を務めている。

 解体工事の注文者は、合同会社エスアンドエス、解体業者は本間解体工業(本社・札幌市西区)、解体期間は2024年1月11日から2025年4月15日までとなっている。解体後の更地は、変わりゆく界隈に、どんな彩りを発信するだろうか。

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