マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の49回目は、中央区北1条西2丁目の「札幌すみれホテル」。(写真は、解体工事が始まっている「札幌すみれホテル」)

 札幌市時計台や札幌市役所、北海道経済センターに近く、札幌のまさにど真ん中にあるのが、「札幌すみれホテル」。地の利を生かして、地元金融機関が就職内定者の内定式に利用するなど、宿泊以外の会議、宴会需要も多かった。

 運営していたのは、すみれホテル(札幌市中央区)で、設立は1953年。現在のホテルは1994年に開業した地下1階、地上9階建て、客室数は99室。コロナ禍で長く休業していたが、営業を再開せずに築28年の建物を解体することになった。

 解体の注文者はすみれホテル、解体工事を行っているのは、本間解体工業(札幌市西区)。解体工事期間は、2022年12月1日から2023年7月31日まで。「札幌すみれホテル」は、目立たなかったものの、使い勝手の良いホテルとして親しまれていた。解体後には、そんな地の利を生かした新たな土地利用が進みそうだ。


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