札幌の今、解体ノート2024年版⑭厚別区厚別中央1条1丁目旧「北海道交運事業協同組合事業所」

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 マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。 札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の2024年14回目は、厚別区厚別中央1条丁目の旧「北海道交運事業協同組合事業所」。(写真は、旧「北海道交運事業協同組合事業所」解体工事)

 南郷通と国道12号の間にある、谷地のようになっている地形を利用して建っていたのが、旧北海道交運事業協同組合の事業所と同組合に所属する札幌交通本社営業所。近くには、三里川が流れており、段差を利用して事務所や整備工場、タクシー車両の駐車場が広がっていた。

 北海道交運事業協同組合(HKグループ)は、1971年に中小企業等協同組合法に基づく認可を受け、組合に参加するタクシー会社の福利厚生、経営情報などの支援を行う協同組合で、50年間にわたる営業の拠点がここだった2024年9月、同組合と札幌交通は、事業所と本社営業所を北広島市虹ヶ丘8丁目1-6の旧パチンコ店「ATLAS虹ヶ丘店」店舗跡に移転した。
 
 旧事業所の解体工事は2024年10月1日から始まった。解体工事の注文者はプラットフォーム(東京都)、解体工事は本間解体工業(本社・札幌市西区)が行っており、2025年6月15日までが工期になっている。土地の所有権は、現在も北海道交運事業協同組合。プラットフォームは解体工事を行うが、更地になっても土地を所有せず、仲介の役割を担うもよう。最終的に所有先が決まるまでには、時間がかかりそうだ。

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