札幌の今、解体ノート2024年版⑫白石区本通14丁目旧「恵佑会札幌病院」

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 マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。 札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の2024年12回目は、白石区本通14丁目の旧「恵佑会札幌病院」。(写真は、「白石神社の大燈篭を残して解体が始まった旧「恵佑会札幌病院」)

 国道12号線と白石・藻岩通の交差点にある旧「恵佑会札幌病院」。2021年8月に新病院が、移転新築されてから、旧病院の建物は、解体されずにそのままの形で残っていた。旧「恵佑会札幌病院」は、1981年3月に開院。以降、6期にわたって増築工事を行い、2012年3月には、本通13丁目北7-1に「恵佑会第2病院」(病床数135床)を開院している。しかし、老朽化していることもあって、「恵佑会札幌病院」は、同じ白石区の本通9丁目南29番に移転新築され、旧病院は役割を終えた。「恵佑会第2病院」は、引き続き診療を行っている。

 移転から3年が経った2024年8月から、旧病院の解体工事が始まった。注文者は、社会医療法人恵佑会、解体を行っているのは西岡総業(本社・札幌市豊平区)、工期は2024年7月10日から2026年6月30日まで。旧病院の敷地面積は約6000㎡とみられ、解体後の売却先も既に決まっているもよう。

 旧病院は、明治5年(1872年)に創建された白石神社の近くで、旧病院の正面玄関の脇には、白石神社の「大燈篭」が建っている。その「大燈篭」が見守る中で解体工事が始まっている。

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