札幌市の老舗ビジネスホテル「中殿ホテル」(札幌市中央区南1条西7丁目)が閉館、土地建物を興和地所(本社・名古屋市東区)が取得していることが分かった。興和地所が取得したのは、2023年5月。(写真は、興和地所が取得した「中殿ホテル」)
「中殿ホテル」は、1932年に中殿旅館として創業、その後は札幌中心部に位置するビジネスホテルとして利用されてきた。和室と洋室からなり、客室数は36室。今年に入ってから休業し、現在は建物にフェンスが張り巡らされている。
土地建物は、中殿ホテルオーナーが所有していたが、2023年5月に興和地所が取得した。興和地所は、「キャベジンコーワ」や「バンテリンコーワ」などで知られる興和のグループ企業。新築マンション事業や新築戸建て事業、賃貸マンション事業などを関東や中部で展開しており、興和グループの不動産事業を手掛ける。札幌では、ファミリーレストラン「ガスト札幌本郷通店」(白石区)跡地にサービス付き高齢者向け住宅を建設、入居が始まっている。
「中殿ホテル」は仲通りに面しているが、地続きの電車通り側にある「三井のリパーク札幌南1西7」の土地も興和地所が所有している。2つの土地を合わせると、表通りと中通りが繋がる一帯の土地となり広さは約300坪。興和地所東京支店は、「土地を一体的に使った跡利用を検討しているが、計画を詰めるまで一定期間が必要になる」としている。