マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の2023年の2回目は、中央区北5条西25丁目の旧「パーラー太陽円山店」。(写真は、旧「パーラー太陽円山店」の解体工事)

 パチンコ店の選択と集中に取り組んでいる太陽グループ(本社・札幌市中央区)。不採算店舗のスクラップに継続的に取り組んでおり、「パーラー太陽円山店」もスクラップの対象となった。地下鉄西28丁目駅から近い、山の手通沿いにあったこのパチンコ店は、1994年4月にオープンした。

 周辺にはパチンコの競合店がなかったため残存者利益を享受していると思われたが、2022年11月13日に28年間の営業を終了した。約300坪の土地は当初、宮川建設(本社・札幌市白石区)が所有していたが、太陽グループの前身、協興商事が1993年に取得してパチンコ店を建設。土地は、その後、太陽グループ各社の所有に変わり、営業終了時は太陽流通が所有していた。その後、2022年11月に分譲マンション企画・販売・管理のクリーンリバー(本社・札幌市西区)が取得した。

 12月に入ってから建物の解体作業が始まった。解体業者は有限会社栄邦建設(札幌市東区)、解体作業は2023年5月15日まで続く。クリーンリバーは、2020年5月17日に閉店した「パーラー太陽宮の沢店」(札幌市西区)の土地も取得した実績がある。この跡地には、2023年1月中旬に「クリーンリバーフィネス宮の沢ミッドステージ」(126戸)が完成する予定。「パーラー太陽円山店」跡地にも、分譲マンションが建設されることになりそうだ。


33人の方がこの記事に「いいんでない!」と言っています。