マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の40回目は、白石区菊水元町5条2丁目の旧「自由空間・菊水環状通店」。(写真は、解体工事が始まった自遊空間・菊水環状通店)

 環状通沿いにある自遊空間・菊水環状通店がオープンしたのは、2005年2月5日。建物そのものは、その以前から建てられていたもようで、同店が居抜き出店した。自遊空間は、ランシステム(本社・東京都豊島区)がFC(フランチャイズ)展開している複合カフェで、菊水環状通店はフジタコーポレーション(同・苫小牧市)がFC運営していた。土地建物は、相続親族に分散していたが、2007年2月にフジタコーポレーションが共有者全員の持ち分を取得した。

 同店は、コロナ禍による行動制限の影響もあって、2022年6月27日に閉店、18年間の営業を終了した。今年9月に28日に土地建物は、大和ハウス工業(本社・大阪市北区)グループの大和ハウスリアルティマネジメント(同・東京都千代田区)が取得、その翌日の29日から建物の解体工事が始まった。解体工事の元請業者は、北日本総業(江別市)、工期は2022年12月27日までとなっている。大和ハウスリアルティマネジメントは、不動産業やホテル業を展開している。旧自遊空間・菊水環状通店の約760坪。片側3車線で交通量の多い環状通西行き車線沿いにあるこの敷地が、どう生まれ変わるか、市民の関心も高まっている。


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