マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の28回目は、東区北8条東2丁目の旧「北大インターナショナルハウス北8条東」。(写真は、解体工事が始まった旧「北大インターナショナルハウス北8条東」)

 旧「北大インターナショナルハウス北8条東」は、北大の外国人留学生が共同生活を通じて意義ある学生生活を送ることがことができるように設置された宿舎の一つだった。9階建て、単身用の一般居室248室と男性用デラックス居室4室の計252室。北大は、土地建物を所有する学校法人高宮学園(本部・東京都渋谷区、「代々木ゼミナール」を運営)から賃借して利用していたが、コロナ禍で留学生が減少、入室率も落ち込んでいたことから契約期間が終了する昨年8月をもって賃借契約を終了していた。

 それから約8ヵ月、高宮学園が注文者となって建物の解体工事に入っている。工事期間は、2022年4月1日から同年12月31日まで。解体工事を行っているのは、ソウシン建設(本社・福岡県那賀川市)と丸和青山工業(札幌市東区)。隣接して高宮学園が運営する学生会館「ベルヴュコート札幌」のほか「三井のリパーク札幌北8条通り月極駐車場」、「代々木ゼミナール学生専用駐車場」があり、一帯の敷地面積は約2496坪(8237・36㎡)。旧「北大インターナショナルハウス北8条東」は、そのうちの半分近くを占めるだけに、跡地利用が注目される。



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