札幌の今、解体ノート【特別編】「4丁目プラザ」読売新聞東京本社が解体発注、実質所有者は鹿島建設に

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 マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』。今回は特別編として南1条西4丁目のファッションビル「4丁目プラザ」を取り上げる。(写真は、解体工事が始まった「4丁目プラザ」)

 最新ファッションと若者文化の発信基地として、札幌の流行を牽引してきた「4丁目プラザ」が閉館したのは、2022年1月31日。南1条通と駅前通の四つ角の南西角にあり、オープンから50年5ヵ月にわたって街の歴史を市民とともにつくってきた。閉店から1ヵ月半経過したが、閉店の余韻はまだこの四つ角には残っている。「4丁目プラザ」を運営してきた4丁目プラザの事務所は、北向かいのビル「日之出ビル」に引っ越している。

 閉館したとは言え、四つ角の風景に変化がなかった1ヵ月半だったが、ここにきて「4丁目プラザ」の1階部分から工事用のフェンスが建物を取り囲み始め、いよいよ解体工事が始まる。解体工事の注文者は読売新聞東京本社(東京都千代田区)、解体事業者は鹿島建設(本社・東京都港区)の北海道支店(札幌市中央区)、工期は2022年3月4日から2023年2月28日までとなっている。

 閉館後の土地所有には、変化があった。2022年2月28日に三井住友信託銀行(本店・東京都千代田区)が信託受託者となり、実質上の所有者である信託受益権者は4丁目プラザやにしりん、維新堂などから売買されて鹿島建設に移っている。解体後の新ビル建設は、読売新聞東京本社と鹿島建設が進めることになりそうだ。

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