ホテル運営事業・不動産業のポラリス・ホールディングス(HD、旧社名・価値開発、本社・東京都千代田区)は、札幌市中央区南1条西6丁目8-1の「フィーノホテル札幌大通」(145室)を取得する。これまで同ホテルの運営を手掛けていたが、土地建物の信託受益権を取得、自社物件として運営することにした。取得日は12月28日の予定。取得価格は非公表。(写真は、「フィーノホテル札幌大通」)

 ポラリスHDは、主としてホテルの運営事業を展開してきた。長引くコロナ禍により、ホテル物件の売買市場で取引価格が低迷していることから、競争力のあるホテル物件を割安に購入できる好機と捉え、運営しているホテル物件を取得、所有者兼運営事業者となる“オーナー・オペレーターモデル”への移行を進めている。2021年4月に「ベストウェスタンプラス福岡天神」(福岡市中央区)、「KOKO HOTEL築地銀座」(東京都中央区)の土地建物を取得しており、今回の「フィールホテル札幌大通」は3物件目。

「フィーノホテル札幌大通」は、旧第2三谷ビル跡に不動産総合企業のアルファコート(本社・札幌市中央区)が建設したホテルで、2020年8月開業。ポラリスHDが、30年固定賃料型の賃貸借契約に基づいて運営してきた。このほど信託受益権を取得することにより、年間約1億6700万円の固定賃料の支払いが不要となり、ホテルの損益分岐点が大幅に下がり、利益に繋がるとみている。また、ホテル物件の取引市場が回復してきた場合には、同物件の売却も視野に入れている。

 ポラリス・ホールディングスは、自前化する「フィーノホテル札幌大通」のほか、道内で「ベストウェスタンプラスホテルフィーノ千歳」(千歳市、154室)、ベストウェスタン札幌大通公園」(札幌市中央区、60室)、「KOKO HOTEL札幌駅前」(同、224室)を運営している。なお、「ベストウェスタンプラスホテルフィーノ千歳」もアルファコートが建設した。


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