札幌のエンタメ文化の聖地だった旧「ディノス札幌中央ビル」(札幌市中央区南3条西1丁目)の解体工事が終了、跡地が2021年1月1日から時間貸し駐車場として利用される。映画、ゲーム、ボウリングなどの一大娯楽ビルの面影はどこにもない。(写真は、解体工事に着手した頃の旧「ディノス札幌中央ビル」)
(写真は、「タイムズ南3西1第2」として利用が始まる旧「ディノス札幌中央ビル」跡地)
旧「ディノス札幌中央ビル」は、1968年10月に竣工した地下2階、地上8階建てのビル。スガイディノス(本社・札幌市中央区)の前身、須貝興行が札幌須貝ビルとして建設した。その後、スガイディノスはゲオやRIZAPグループと提携したことにより、建物の所有権は二転三転。最終的に19年3月、全国でゴルフ場やホテルを運営するクラシック(本社・大阪府大東市)の所有に変わった。
建物の老朽化が進んでいたため、クラシックは建て替えを具体化。映画、ゲーム、ボウリングなどの「ディノス札幌中央」は19年6月に移転して閉館。残りのテナントも今年1月に退去、ビルは今年4月下旬から解体工事に入っていた。
それから約7ヵ月、建物は完全に撤去されて更地になった。クラシックは当初、ホテルや商業施設などの建設を想定していたが、コロナ禍によって計画は白紙になり、土地の有効利用の一環として時間貸し駐車場に転用することにした。予定では、21年1月1日から「タイムズ南3西1第2」という名称で運用が開始される。札幌のエンタメ文化の聖地は、時間貸し駐車場としてコロナ禍で過ごすことになる。