札幌市北区北8条西1丁目で進められている「北8西1」再開発事業で、最後まで残っていた居酒屋「燔」(ばん)の建物が解体された。10月18日の閉店からしばらくはその形を残していたが、11月に入って一気に取り壊された。一帯の約2943坪(約9712㎡)は全て更地になり、この土地を使って高層マンションやホテル建設が進められ、2023年12月に竣工する予定。
(写真は、大正末期の建物を利用して営業していた居酒屋「燔」=上と建物撤去後)

 再開発地域一帯の建物がすべて取り壊された中で、ポツンと残っていたのが居酒屋「燔」。2階建て延べ床面積約150坪の木造建屋で、大正末期に建てられた建物を何度か改装して、20年程前から「燔」が営業してきた。

 この建物が残っていたのは、「燔」の経営者が再開発を進めている地権者らでつくる再開発組合と再開発事業について合意をしていないため。経営者は、再開発の前提となる権利変換計画などが無効だとして裁判に訴え、組合側はその経営者に対して建物の明け渡しを求める訴訟を行っていた。そうした中で裁判所は、組合側の主張を認めて建物の明け渡し判決を10月初めに出した。

 結果、「燔」は閉店せざるを得なくなり10月18日をもって営業を終了した。什器や調度品が運び出された後の建物は、しばらくの間解体されずに姿を残していたが、ここにきて一気に取り壊されて跡形もなくなった。再開発の大きな流れの中で、大正末期の建物は押し流された。
 地上175m、48階建てのマンション・商業複合棟と地上14階建てホテル棟の再開発ビル群は23年12月ごろに竣工する。



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