札幌市やJR北海道が地権者として参加している「札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発準備組合」(理事長・吉岡亨札幌市副市長)は、再開発を予定している北5西1・西2地区の事業計画の概要を明らかにした。(写真は、「札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発事業」の予定地)
計画によると、現在は時間貸し駐車場として利用されている札幌市所有の北5西1地区とJR北海道所有で、現在は「エスタ」が建っている北5西2地区を高さ54mの基壇部として連続させ、西2丁目通を跨ぐ構造にする。その基壇部をベースにして、A案は西1側に高さ約255mの高層棟、西2側に高さ85mの中層棟を建設するもので、B案は西1側に高さ約200m、西2側に高さ約150mの2棟の高層棟を建設するもの。
基壇部には現在「エスタ」1階にあるバスターミナル再整備のほか、北海道新幹線の札幌駅、現札幌駅のターミナル機能、商業機能を有した賑わい・交流のフロアとする。高層棟や中層棟はA案、B案ともにオフィス、ホテルを想定している。事業区域の面積は約2・5ha、建物の延べ床面積は約12万6363坪(約41万7000㎡)。
地域冷暖房施設についても複数案を提示。A案は事業計画の建物に必要な熱源を供給するもので、ボイラーの排出ガス量は約2万8351N立方m/h、B案は周辺地域にも熱供給を担う案で、排出ガス量は7万9900N立法m/h、コージェネについてはA案、B案共通。
札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発事業のコンストラクション・マネジメント(建設プロジェクトの企画、設計、発注、工事、引き渡しの各段階でスケジュール管理やコスト管理などを行う業務)は、指名企画競争で日建設計コンストラクション・マネジメント(東京都文京区)、事業コンサルタント業務は、公募型企画競争で日本設計(東京都新宿区)が選定されている。
再開発準備組合では今後事業計画案を絞り込み、2022年年度に都市計画決定、23年度に着工、29年秋の竣工を予定している。