札幌プリンスホテル近くの札幌市中央区南2条西12丁目で経済産業省の「平成30年度高層ZEHーM(ゼッチ・マンション)実証事業」に採択されたマンション建設が進んでいる。大京(本社・東京都渋谷区)の「ライオンズ札幌大通公園ミレス」がそれで、20%の省エネを達成する道内初の分譲マンション。(写真は、札幌プリンスホテルの高層タワー棟近くに建設中の「ライオンズ札幌大通公園ミレス」)
ZEH(ゼッチ=ネットゼロエネルギーハウス)とは、高い断熱性能や電力を効率良く使う機器導入による「省エネルギー」と太陽光発電などにより電力を創り出す「創エネルギー」によって、年間エネルギー消費量の収支をゼロ以下にすることを目指した住宅。
パリ協定採択を踏まえ、国内では2020年までにハウスメーカーが新築する注文戸建て住宅の半数以上をZEH化し、30年までに建売戸建てやマンションを含む新築住宅の半数でZEH化を目指す目標を設定している。戸建てのZEH化は浸透しつつあるが、マンションについては遅れており、18年にマンション向けZEH補助金がスタート、18年は「マンションのZEH化元年」とされている。
補助制度は経産省の「平成30年度高層ZEHーM(ゼッチ・マンション)実証事業」で、18年に全国15事業が採択され、そのうち大京が手掛けるのは10事業。「ライオンズ札幌大通公園ミレス」もその一つ。高性能の断熱材を使用し樹脂サッシや二重サッシを採用、高い断熱性と気密性を保ち、高性能、高効率の省エネ設備導入によって省エネ率を従来比20%減を実現する。
建設場所は、昨年まで時間貸し駐車場だった約250坪(827・17㎡)の敷地。ここに鉄筋コンクリート造、地上15階建てマンションを建設、間取りは1LDK~4LDKで全54戸。販売予定は19年5月中旬、入居開始は20年3月末。
設計は、企画設計事務所オルト札幌支店(札幌市中央区)、施工は丸彦渡辺建設(本社・同市豊平区)。