PrimoPinguino(プリモピングイーノ)・木下峻一代表取締役インタビュー「中小企業の採用支援特化型コンサルティング」

経済総合

 そこで当社は、金融機関に、初回の講師料なしでコラボセミナーの開催を提案しています。旅費交通費などをいただくだけにしています。開催のためのハードルを少しでも低くして、まずは、ともに初めの一歩を踏み出したい、そんな思いから金融機関では、初回講師料なしにしています。もし、セミナーが金融機関の顧客企業と金融機関の双方にプラスな結果であれば、もう1回、あるいは定期的なセミナーや相談会の開催、あるいはお客さまのご紹介など、そのような展開を期待しています。とはいえ、今は、1社でも多くの中小、中堅企業に、有益な情報を届けるためにコラボさせていただける金融機関を探しているところです。東京商工会議所のほか、IT事業者の業界団体などでのセミナー開催の実績もあるので、まずは、一度コラボさせてもらえませんかと積極的に提案していきます。

 ーーセミナーを一つの契機として、個社の採用改善のニーズをくみ上げていくわけですね。

 木下 はい。実際に、セミナーを受けられた企業からご連絡をいただき、個別相談でニーズを知り、改善策をご提案し、当社の採用顧問のお客さまになるケースは多数あります。私のサービスは形がない、効果をイメージしづらい、なじみがないサービスなので、こういったセミナーで、味見というか試食をしてもらって、知ってもらえたらという思いもあります。当社に個別相談に来られる企業さまのニーズの一例として、「有料の求人広告を出したけれど、採用できずに多額のお金だけが流れ出ている状態なので、何とかしてほしい」というものがあります。

 例えば、「人がいない」、「採用しなければいけない」ということで、求人誌や求人サイトに求人広告を出したとします。この時に、ターゲットの設定が曖昧だったり、採用戦略がないまま、媒体を選定して出稿するケースが多い。どのような戦略やコンセプトを描くかによって、とるべき戦術や作戦といった選択は変わるものなのですが、選択から入るので、媒体の選定そのものが誤っていたり、コンセプトが弱くて他に埋もれてしまったり。その結果、採用できなかったり応募者が集まらなかったりで、多額のお金だけが出ていくケースが多いなと痛感しています。
 そのような場合は、採用戦略や求人コンセプトから考えて、求人広告の内容を変えてみませんかと提案します。その他、無料で求人を載せることができるハローワークや採用サイトをしっかりとつくり込むだけでも、応募者の獲得を増やすことができる業界や職種もあるので、そういったことを提案します。

 キャンペーンや割り引きで、求人広告を年間契約したり回数券を買ったりするなど、まとめ買いする企業も多いです。既に効果が分かっている、見えている媒体であれば、年間契約することで割安に活用することはできます。しかし、効果が見えない段階で、年間契約やまとめ買いで2割、3割安くなるという理由だけで契約すると、うまくいかないだけでなく、効果のないところにお金を払い続けなければならなく、コストも重くのしかかってしまう。こうしたプランの選択は、経営者自らするので、人事専任者がいない場合は、営業担当からの情報で判断するしかなく、客観的な第三者視点での検討が難しい。

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