株価上昇率トップ!北の達人コーポレーション木下勝寿社長インタビュー

経済総合

 2017年末の株価上昇率が16年末比11・6倍で、全国上場会社の中でトップに立った北の達人コーポレーション(本社・札幌市北区)。ネット販売の健康食品や化粧品が順調で、2018年2月期は期初予想より経常利益は1・8倍、14億1700万円に上方修正した。好調な業績拡大の要因は、商品アイテムの増加と新規顧客開拓が噛み合っているためだ。木下勝寿社長(49)に事業の現状と将来展望を聞いた。IMG_0718(写真は、インタビューに答える木下勝寿社長)

 ――2017年の株価上昇率が、16年末比11・6倍になり全国1位でした。

 木下 当社の株は特に目立っている訳ではありません。当社の株を買おうとする人は、当社の内容を理解して潜在能力をきちんと見てくれていると思っています。実績が伴ってきたという見方をしてくれたことで、売買が増えて株価が伸長したのではないかと思っています。

 ――年間上昇率トップということについてはどう思いますか。

 木下 株価が16年比で11倍を超えたことはありがたいと思っていますが、それが1位であっても10位であってもあまり関係がないと考えています。

 ――今期(2018年2月期)の業績を上方修正しましたが、その要因は何ですか。

 木下 業績が伸びているのは、商品アイテムが増えたことと新規集客がうまく噛み合っていることが要因です。一昨年までは、新しい商品を出しても、売る体制が追いついていませんでしたが、1年半ぐらい前から販売体制の強化に重点を置いて全面的に売る体制を見直しました。ネットでの集客は、広告代理店に依存していた面が大きかったのですが、全部自分たちでやったほうが良いだろうと自前化したことで業績が伸びるようになったのです。

 ――ネット集客の自前化とはどういうことですか。

 木下 広告を出稿したり、止めたり、原稿を作ったりすることを1年半前までは広告代理店に任せていました。しかし、ここ数年でネット広告がものすごく増えてきた中で、商品をアピールするための細かい差別化ができないと他社商品に勝てない状態になってきました。複数の会社の商品を扱っている広告代理店のスキルでは、この細かな差別化が難しいのです。以前は、当社も独自でネット集客を行っていましたから、販売体制を元に戻したということです。

 ――それがうまく回転し始めたということですか。

 木下 1年半前から体制を整備して、ようやく少しずつ回り始めたという認識です。

 ――伸びている商品は何ですか。

 木下 いろいろとありますが、中身をあまり言わないようにしています。というのも、すぐに類似商品が出てくるからです。当社のヒット商品である『快適オリゴ』にも類似商品がたくさん出ています。初めて売り出した時には、オリゴ糖の健康食品はほとんどなかった。そういう理由もあって商品の内訳は公開しないようにしています。

1 2 3

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER