サッポロビールは20日、アイヌ語で「こんにちは」の意味がある「イランカラプテ」のキャンペーンロゴマークとさっぽろ雪まつりなど道内6つの冬のイベントをデザインした黒ラベル『北海道冬のまつり缶』発売を記念して、道庁3階知事会議室で記者会見を行った。「イランカラプテ」キャンペーンはアイヌ文化を広く知ってもらうために国や道など自治体、学術機関、アイヌ関係団体、民間企業などが推進協議会を設置して普及啓発に取り組んでいるもので、サッポロビールはサポート企業としてこのキャンペーンに協力、併せて道内観光もPRすることにした。(写真は、イランカラプテのロゴマークが入った『北海道冬のまつり缶』発売記念会見。写真右は山谷吉宏副知事)
サッポロ生ビール黒ラベル『北海道冬のまつり缶』は、350㍉㍑で「イランカラプテ」キャンペーンのロゴマークとさっぽろ雪まつり、旭川冬まつり、あばしりオホーツク流氷まつりなど冬を彩る道内6つのイベントをデザインしている。22日から道内のスーパーやコンビニなどで36万缶(24本換算で1万5000ケース)販売される。サッポロビールでは、これまでも道内の様々なイベントに合わせた限定缶を販売してきたが、通常は6000ケース、約15万缶程度。今回はその倍以上の販売を計画している。価格はオープンだが215円前後になるという。
会見が行われた知事会議室には、サッポロビール常務執行役員の髙島英也氏のほか、「イランカラプテ」キャンペーンを推進する行政を代表して内閣官房アイヌ総合政策室北海道分室長の對馬一修氏と道副知事の山谷吉宏氏、冬の観光イベントを実施している自治体を代表して札幌市市民まちづくり局長の池田佳恵氏、北海道観光振興機構常務理事・事務局長の寺澤重成氏、さらに道と包括連携協定を結び同キャンペーンにも参加しているイオン北海道執行役員総合企画本部環境・社会貢献部長の大野芳高氏、コープさっぽろ経営企画室長の村上伸吾氏、サークルKサンクス第1地域本部北海道営業部長の三戸和義氏、ローソン北海道ローソン支社シニアマネジャーの法理伸夫氏の9人が勢揃いした。
山谷副知事は、「道民や観光客に北海道のおもてなしの心で乾杯をしてもらい、このビールをふんだんに飲んで欲しい」と述べ、對馬分室長は「冬のまつり缶でイランカラプテをご紹介していただくことに感謝している。国内外の観光客を通じて冬の北海道のイベントが盛り上がればと期待している」と挨拶した。
髙島氏は、今回の『冬のまつり缶』発売について、「目的は、イランカラプテという美しいアイヌの言葉を北海道のおもてなしの言葉にして多くの人に知っていただきたいということ。日本中に広めて使ってもらいたい。当初は24万缶からスタートしたが、(量販店などからの)予約が多く36万缶を作ることになった。消費者や生活者のお手元に届けて国内外の人にアイヌの文化を知っていただく機会を作りたい」と意気込みを語っていた。