アークス・横山清会長CEOインタビュー①「北海道は第2次流通革新に入った」

流通

 2025年の北海道流通業界は、イオン北海道の西友承継、ロピアの北海道展開が本格的に始まった年だった。GMS(総合スーパー)の一極化とSM(スーパーマーケット)とDS(ディスカウントストア)の対立構造が鮮明化した1年だった。明けて、2026年の北海道流通業界は、どんな変化を迎え、どの方向に進んでいくのか。

 リアルエコノミーは、新年恒例のアークス・横山清会長CEO(90)のインタビューをきょうから3日間掲載する。2025年9月に一時体調を崩し、「10㎏痩せた」(横山会長)が、年末のインタビュー時には例年通り、言葉に力強さが宿っていた。1回目は、北海道流通業界の現在地を問うた。(写真は、インタビューに応じるアークス・横山清会長CEO)

◎2026年の北海道流通業界は「第2次流通革新」

 2025年を振り返っての全体的印象は、新政権も女性総理になって、女性登用が大きな要素になったことだ。女性登用は必要なことだが、テレビでも女性がたくさん出てきて、いろんなことを仰る。しかし、私には何か違和感がある。女性の目線から見ても、ちょっと無理をしているところがあるのではないか。男女格差の時代もあったけど、今は、女性や外国人を大事にしなければいけないという。それによって、さまざまな問題点が、逆に深くなっていっている面もあるのではないか。

 2025年の北海道流通業界を振り返ってみると、新しい体制に移行する準備期間だったと、私は捉えている。結論を先に言えば、2026年は具体的に、「なるほど、こういうことか」ということで進んでいくと思う。変化のスピードは、2025年が時速30㎞とすれば、2026年は、倍の60㎞を越えて65㎞くらいで進むだろう。

 全国的に大きな小売り企業も小さな小売り企業も、潜在化していた問題点が、はっきりと顕在化し、あからさまになってきたのが、2025年だった。首都圏を除いた地方、地域の問題点が一挙に出てきて、その中で問題点が一番顕著に出たのが北海道。イトーヨーカドーと西友が2024年に全面撤退、その受け皿になった、イオン北海道とディスカウンターを中心とした新興勢力が進出した年だった。

 50年前を振り返ってみると、当時は長崎屋、ダイエー、西友、ヨーカドーなど大手流通が北海道に進出してきて、今のロピアの比ではなかった。しかし、半世紀のうちに倒産、転籍して、今は、大手ではイオンだけになった。そのイオンは、北海道に最後発で参入して、競争劣位になった企業や倒産、転籍した大手を中心に足し算で引き継ぎ、今の地位にいる。私たちも、食品スーパーの足し算かもしれないが、子会社は、いずれもホールディングスの100%子会社で、しかも地方の独立性を認めながら、八ヶ岳連峰経営を20年以上続けてきた。普通だと、ほとんど撤退、もしくは身売りをしていただろう。大手に囲まれてガチンコの勝負をしながら増収増益でここまで来ている。大手で大きくなったスーパーを除けば、地方でナンバーワンだと自負している。

 50年前に業界大手が北海道に進出してきたことを、私は、北海道の第1次流通革命と位置付けている。革命とは、ダイエーの中内さんのように、世の中を大きく急激に変えていくことを言うと思う。当時の北海道は、まさに流通革命の時代だった。2025年に大手が集約され、インフレ下でロピアなど新興勢力が進出してきた北海道は、第1次流通革命の後に訪れた、第2次流通革新の時代に入ったと位置付けている。オンラインショップなどネット利用は、流通革新の鍵になる。ゆくゆくは通貨の在り方も変わり、キャッシュレスどころか、カードレス時代も来るだろう。私たちも、オンラインショップを行っているが、まだまだ赤字が多い。第2次流通革新が始まった玄関口が2025年で、本格的に始まるのが、2026年だ。(以下、続く)

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