【2025年9月期決算】ダイイチ、ヨーカドー承継効果で13%増収も出店費用重なり31%減益

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 ダイイチ(本社・帯広市)の2025年9月期決算は、「千歳店」(千歳市)と「アリオ札幌店」(札幌市東区)の出店などで、売上高は、前期比13%増の585億7000万円になったが、出店費用と人件費上昇などで営業利益は同31・7%の減の13億800万円、純利益も同31・3%減の9億7900万円になった。 (写真は、2025年3月21日にオープンした「ダイイチアリオ札幌店」)

 2025年3月21日に、イトーヨーカドアリオ札幌店の食品部門を承継してオープンさせた「ダイイチアリオ札幌店」は、月間売上高が、これまでの「白樺店」(帯広市)を抜いて1位になっているほか、イトーカドー帯広店の食品部門を承継して、2024年9月27日にオープンさせた「ダイイチ稲田店」も商業施設内の店舗がほぼ出揃い、来店客増に伴って、売り上げが大きく伸長した。これらの結果、全店売上高は前期比13%増、既存店売上高は同0・8%増になった。

 売り上げ増に伴い、粗利額は15億7000万円増加して148億1800万円になったが、食品値上げに伴う売価転嫁が十分に進まず、売上高粗利率は、25・3%と前期より0・3ポイント減少した。一方、販売費および一般管理費は21億8000万円増加、粗利に占める販管費比率は、89・8%から95・1%と5・3ポイント上昇、営業利益、経常利益、純利益を押し下げた。売上高営業利益率は、2・2%となり、前期も3・6%から1・4ポイント下がった。

 地域別売上高は、帯広ブロック10店舗で227億3600万円(前期比9・2%増)、札幌ブロック9店舗で215億6500万円(同28・7%増)、旭川ブロック7店舗で142億6600万円(同0・1%増)となった。札幌ブロックは、2店舗増加を主な要因として、前期より48億1100万円増加した。地域別売上高の1店平均売上高は、帯広ブロック22億7300万円、旭川ブロック20億3800万円、札幌ブロック23億9600万円。2026年9月期は、売上高615億円(2025年9月期比5%増)、営業利益16億8000万円(同28・4%増)、経常利益16億3000万円(同26・6%増)、純利益12億円(同22・5%増)を見込む。

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