ーー北見・網走地域は人口が減少していますが、一方で競争相手も増えています。
北野 北見・網走の商圏人口はおよそ14万人で、毎年2000人くらいが減少しています。オンラインショップの導入についても、シミュレーションすると距離・人口分布の関係もあり、慎重に検討している状況です。トライアルさんは、2023年11月に、北見市内に2店舗目をオープンするなど積極的な出店をしていますが、市場のパイが増えない中で、競争激化は避けられません。
私たちが感じているのは、清里町に「ツルハドラッグ」と「DCMニコット」、小清水町に「サツドラ」と「DCMニコット」が出店したことによる影響です。今まで買い物のために斜里まで行っていた顧客の来店回数が、減ることに繋がり、業態を超えた影響が出ています。
ーー社長就任3年間の実績は。
北野 就任以来、部門担当者、チーフ、店長のレベルアップ、スキルアップに取り組んでおり、かなり浸透してきました。私が社長に就任して一番やりたかったのは、標準化です。標準化した上で個別対応していこうと。例えば、特売企画が網走市と北見市で別々だったり、ポイントの扱いが違ったりして、複雑になっていたものを整理整頓しました。商圏の状況も分かってきたので、これから先は、標準化をベースに個店対応で、できるものからやっていきたい。
ーーアークスグループとの連携は。
北野 ラルズの良い情報は、常にキャッチできる体制を取っています。また、アークス商品調達グループとの打ち合わせも増やしています。情報の共有も行い、アークスや共同仕入れ会社、北海道シジシーとのシナジーもしっかりつくっています。北見市内では、決して負けることはない。さらにブラッシュアップしていく段階に入ってきました。
ーー水産や精肉のプロセスセンターの設置は、どう考えていますか。
北野 2023年11月に、本社を北見総合卸センター流通ホールに移転したので、旧本社に併設しているデリカセンターを広げ、新しい機械を入れて、製造能力をアップさせました。これによって、店舗のバックヤードでの作業が軽減されています。水産や精肉のプロセスセンターについては、他のグループ企業の様子を見ながらチャレンジしたいが、センターを構えるには、14店舗ではなかなか大変。そうしたこともあって、グループ内センターの活用を模索したいと考えています。(終わり)