トライアルの道内新規出店、足踏み!?

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 トライアルカンパニー(本社・福岡市東区)は、2025年6月上旬に「スーパーセンタートライアル砂川店」(砂川市)を新設出店、道内店舗数を34店舗とする。道内スーパーマーケット業界では、3強に次ぐ店舗数となり、存在感はより大きくなるが、「砂川店」以降の新規出店が、明らかになっていない。ここ数年、同社は、毎年複数出店を続けてきたが、今年は、出店ペースが鈍りそうだ。(写真は、2025年6月上旬にオープンする「スーパーセンタートライアル砂川店」)

 トライアルカンパニーは、2023年に「スーパーセンタートライアル幕別店」(5月、中川郡幕別町)、「トライアルスマート新発寒店」(6月、札幌市手稲区)、「スーパーセンタートライアル北見並木店」(11月、北見市)の3店舗を出店した。2024年には、「トライアルスマート琴似店」(1月、札幌市西区)、「スーパーセンタートライアル室蘭東店」(7月、室蘭市)、「スーパーセンタートライアル室蘭本輪西店」(9月、同)、「スーパーセンタートライアル塩谷店」(11月、小樽市)、「スーパーセンタートライアルグランディールイチイ店」(12月、函館市)の5店舗をオープンさせた。2年間の新規出店は8店舗で、現在の33店舗のうち25%を、この2年間で出店した計算になる。

 道内でも急速出店を続けるトライアルだが、今年は、「砂川店」以降、今のところ具体化している新規出店はない。トライアルの店舗配置を考えると、日高地区が空白になっており、かねて準備をしていた新ひだか町への出店を具体化する可能性はある。一方で、カウボーイ店舗を引き継いだ札幌市内の複数店舗は、大規模リニューアルの時期に差し掛かっており、新規出店よりも、リニューアルに店舗投資をシフトすることも想定される。トライアルは、本州地区の西友店舗約240店舗を約3800億円で買収しており、当面は、西友店舗を軌道に乗せることが最優先とみられる。道内での高速出店は、今まで通りにいきそうにない。

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