北海道から店舗撤退を進めている「イトーヨーカドー」は、これまでに4店舗を閉店してきたが、残り2店舗(「琴似店」と「アリオ札幌店」)の閉店まで1ヵ月と迫ってきた。歳末商戦と新春初売りが、閉店時期と重なり、年末年始のハレの感覚と閉店の悲しさが、交錯する1ヵ月となりそうだ。(写真は、記念撮影コーナーも設置されている「イトーヨーカドーアリオ札幌店」)
「イトーヨーカドー琴似店」(札幌市西区琴似2条1丁目4-1)は、2025年1月5日(日)に閉店する。同店は、現在は、商業ビル「5588」になっている建物に、1976年7月にオープン。1993年10月に、琴似木材興業など3者が隣接して建設した建物に、「エスパ琴似店」として移転オープン。2001年に、「イトーヨーカドー琴似店」に名称変更した。最初の「琴似店」から49年目で、「エスパ」時代を含めた現店舗は、32年目で幕を閉じる。
同店では、2024年11月27日から同年12月3日まで、「感謝の閉店セール」第1弾を実施した。今までのところ、第2弾は実施されておらず、同年12月11日から15日(日)までは、「地産地消フェア」が行われている。
「イトーヨーカドーアリオ札幌店」(札幌市東区北7条東9丁目2-20)は、2025年1月13日(月、祝日)に閉店する。同店は、サッポロビール工場跡地を利用して、2005年11月に開業した大規模複合商業施設「アリオ札幌」の中核店舗としてオープン。1階~3階までを利用したGMS(総合スーパー)業態だったが、2024年1月8日に、2階の子供のフロアと3階の衣料・寝具売り場を閉店。その後、2階に「ダイソー」、3階に「無印良品」が入るなどしてGMS業態からSM(スーパーマーケット)業態に転換した。
「琴似店」では、閉店の39日前から閉店セールが行われたが、「アリオ札幌店」は、33日前になっても閉店セールは、行われていない。現在は、「琴似店」と同様に「地産地消フェア」が、実施されている。両店舗ともに、閉店時期が、歳末商戦と初売りに重なるため、「閉店」の2文字は、ハレの期間にふさわしくないという判断があるのかもしれない。ともあれ、両店ともに元日も営業するため、閉店まで年を跨いで、まっしぐらに進むことになる。