総合食品卸売業の日本アクセス北海道(本社・札幌市東区)の2024年3月期決算は、売上高1025億円、売上総利益87億600万円となり、前期比5・0%の増収、8・8%の売上総利益増になった。2025年3月期は、売上高1050億円、売上総利益89億4800万円を計画、2・4%の増収、2・8%の売上総利益増を狙う。(写真は、日本アクセス北海道の2024年3月期決算を発表する黒沢忠寿社長)
2024年6月20日に、札幌市中央区の札幌パークホテルで行われた日本アクセス北海道の経営方針説明会で、同社の黒沢忠寿社長は、「2023年度は、コロナが収束し、飲食・旅行の回復やインバウンドの需要増加など良い影響があった。一方で、人件費、物流コスト増、円安による物価高に歯止めがかからず、過去30年で記録的な値上げラッシュだった。そうした中、売上高は外食、原料など業務用分野の回復や値上げによる単価上昇もあって、全ての得意先で伸長した」と述べた。
利益面について、「売上げ増と適正な値上げの継続、さらに夏場の猛暑によるアイスクリームの伸長を要因として売上総利益が増えた一方で、人件費、物流費の増加もあった。当社は、電気料金や雑費など社内的なコスト削減に努め、経常利益でもプラスとなり、増収増益となった」と報告した。
各分野別の売上高は次の通り。SMはスーパーマーケット、GMSは総合スーパー、CVSはコンビニエンスストアの略。
■市場分野別売上高
▷市販用822億円(前期比5・0%)。市販用内訳=SM・GMS前期比6・4%増、CVS前期比5・1%増、ドラッグストア前期比6・6%増、道産食品前期比12・2%減▷中食128億円(前期比5・0%増)。中食内訳=SM・GMSほか前期比5・0%増▷外食・原料59億円(前期比11・2%増)▷ロジスティクス事業41億円(前期比0・2%減)、内訳=3PL事業31億円(前期比1・9%増)、ロジスティクス営業10億円(前期比6・3%減)
■業態別商品の売上高と構成比
▷リージョナルチェーン470億円(前期比6・5%増)、46・6%▷ナショナルチェーン202億円(前期比6・2%増)、20・0%▷ドラッグストア125億円(前期比6・7%増)、12・4%▷CVS83億円(前期比5・1%増)、8・3%▷外食・加工ユーザー59億円(前期比6・0%増)、5・9%▷卸売業68億円(前期比6・0%減)、6・8%
■温度帯/カテゴリー別売上高規模
▷ドライ193億円、構成比19・1%、内訳=家庭用ドライ111億円(前期比8・9%増)、酒類36億円(前期比0・6%増)▷チルド513億円、構成比50・9%、内訳=洋日配191億円(前期比4・5%増)、和日配161億円(前期比1・5%増)、乳製品94億円(前期比1・4%増)、生鮮28億円(前期比6・5%増)▷フローズン303億円、構成比30・0%、内訳=冷凍食品113億円(前期比5・0%)、アイス83億円(前期比15・4%)