創業40周年を迎えたサッポロドラッグストアー(本社・札幌市)は、食品のウエートが35%を超え、食品スーパーやコンビニとの競合が激しくなっている。富山睦浩社長に食品スーパーとの連携やPB(プライベートブランド)戦略について聞いた。(写真は、富山睦浩社長)
 
 ――PB(プライベートブランド)についての戦略は。
 
 富山 PBは現在、①エリアPBの皇潤②NID(ボランタリーチェーン商品)③くらしモア(ニチリウ商品)④サツドラPB(自社食品PB)⑤クレアーレ(紙・衣料品・キッチン用品などの自社開発商品)の5つがある。売上げに占める比率は、2013年2月期で10%程度だが、これを早期に15%に引き上げたい。これらPBは中国や国内で作っており、現在のSKU(在庫管理単位)は海外226、国内225の451だ。
 
 ――食品スーパーやホームセンターなど他業態との連携・協力についてどう考えていますか。
 
 富山 他の業態の小売業からは皆に嫌われているからね(笑)。当社でも食品を扱っているので、食品スーパーと組んでも相乗効果がない。あまりそういうところと組んで行こうという考えはない。ただ、同一敷地内で食品スーパーなどとNSC(ネイバーフッド型商業施設=近隣型商業施設)では組んで行くことに変わりはない。
 
 山形市に本社のある同じニチリウグループのヤマザワが仙台市などで600坪の売場の中に300坪くらいのドラッグを独立させないで地続きの形式で展開しているところもあるし、ハックとキミサワが合併して、イオン系のCFSコーポレーションになり、ザ・コンボという食品とドラッグをくっつけた店舗を展開しているが、いずれも少しドラッグが弱い気がする。
 
 ――ところで、創業40周年を迎えられましたが、改めてお気持ちを聞かせてください。
 
 富山 札幌市手稲区のスーパーの中で15坪の売場に薬と化粧品を置いた薬局から始めたが、チェーン展開というよりも店を増やしていくことを考えてここまで来たと言うのが正確なところだ。以前は、メーカーや問屋から量を仕入れると様々な特典があった。たくさん仕入れてそれを売っていくためには店を増やしていくしかなかった。そんなことで一店一店、出して行ったというのが本当のところ。チェーンとかチェーンオペレーションなどという考えはなかった。店数を増やして仕入れ規模、注文規模を大きくして安く売るという程度の考えだった。
それでも40年、何とかやってくることができたが、私はもう年だから(笑)、次の世代にいつバトンタッチしていくかだ。若い世代を育てていきたいなと思っている。
                                          (この稿終わり)



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