コープさっぽろ(本部・札幌市西区)は、マクニカ(本社・横浜市港北区)、一般社団法人慈恵会(本部・青森市)と地域課題の解決に向けた包括連携協定を締結した。人口減少や高齢化など、地域社会の持続可能性が問われていることから、3社が連携してDX(デジタルトランスフォーメーション)を駆使、ハード・ソフト面で暮らしのインフラ構築を進める。(写真は、コープさっぽろ、慈恵会、マクニカの包括連携協定締結式=コープさっぽろ提供)
マクニカは、1972年創業で半導体、サイバーセキュリティをコアに最先端テクノロジーをトータルに扱うサービス・ソリューション企業。AIやIoT、自動運転など最先端技術の提案や社会実装を手掛けている。慈恵会は、1961年設立の医療、福祉事業を手掛け、青森慈恵会病院など3病院、19の介護保険事業を展開、市内の総ベッド数は1110床、通所定員355人。北海道を基盤に小売り、宅配、共済事業を展開しているコープさっぽろと、青森を基盤に医療介護、観光を展開している慈恵会のそれぞれの強みを生かしながら、マクニカの持つ最先端テクノロジーの知見を活用してさらに事業を進化させ、北海道と青森の課題解決に向けた取り組みを加速させる。
既に2022年に慈恵会は、マクニカとDXパートナー協定を締結しており、デジタルツインと呼ばれる手法を生かした業務改善に取り組むなど、人材不足の課題解決に結び付けている。今回の3者による包括連携協定では、①人材交流の推進②生産性向上の探索③給食事業のノウハウ連携④健康診断事業のノウハウ連携⑤最先端テクノロジーの探索ーーの5項目について取り組む。
2024年4月19日に行われた協定締結式で、コープさっぽろの大見英明理事長は「店舗、宅配、配食事業などではまだまだ改善の余地がある。今後、大きく伸びる配食事業では、病気を未然に防ぐことに最新のテクノロジーが使えるのではないかと思う。慈恵会と共通の課題である労働現場の働き方改革にも繋げていきたい」と話した。
慈恵会の丹野智宙理事長は、「当会が持つ訪問介護、栄養管理などのノウハウとコープさっぽろが手掛ける健康管理、健康診断事業を紡ぎ合わせて、両者のサービスをブラッシュアップしていきたい」と語った。マクニカの原一将社長は「コープさっぽろと慈恵会は、地方都市のリアルな課題に向き合っており、当社の持つAI、IoT、ビッグデータ、生成AIなどを活用して、地域のエコシステムを構築していきたい」と述べた。