ニトリホールディングス(HD、札幌本社・札幌市北区、東京本社・東京都北区)が取得した、解体工事中の札幌市白石区にある「ブリヂストン」社屋・倉庫跡地。その跡地に、「ニトリホームズ」の北海道1号店が出店する可能性が高まっている。(写真は、解体工事が進んでいる旧「ブリヂストン」子会社の社屋)
札幌市白石区菊水3条5丁目の東北通交差点沿いにある4992坪(1万6475㎡)の敷地には、ブリヂストン(本社・東京都中央区)子会社のブリヂストンタイヤソリューションジャパン北海道エリアの社屋、ブリヂストン化工品ジャパン北海道支店などの社屋、倉庫群などが集積していた。これら子会社や倉庫は2023年6月頃に全面的に移転、ブリヂストンは建物を含めた土地の入札を実施して、ニトリHDが2023年9月末に取得した。
建物は、同年10月から解体工事に入っており、2024年4月末には更地になる見通し。解体工事が進むにつれ、跡地開発に関心が高まってきた。隣接地には「スーパーアークス菊水店」や「ツルハドラッグ菊水3条店」、「TSUTAYA札幌菊水店」、「シュープラザスーパーアークス札幌菊水店」が集積しており、新たな商業店舗の出店で、ゾーンの魅力がさらに高まることが期待されている。
真っ先に家具・インテリア「ニトリ」の出店が浮かぶが、1・5㎞圏内に「ニトリ美園店」(札幌市豊平区美園3条3丁目2-16)がある。同店は、2009年10月にオープン、今年は15年目で移転スクラップ&ビルドには時期が早い。ブリヂストン跡地は約5千坪あって、商業施設には好立地ということを考慮すれば、転売の可能性は低い。そこで浮上してくるのが、ホームセンターと家具・インテリア量販店を融合した新業態の「ニトリホームズ」。
2021年3月に、ニトリHDが完全子会社化した島忠(本社・さいたま市中央区)が関東で展開しているもので、現在は「ニトリホームズ宮原店」(同市北区)がある。ニトリは札幌が創業の地であり、新業態で北海道のホームセンター業界に地殻変動を巻き起こそうと考えても不思議ではない。「ニトリホームズ」か、「ニトリ」か、第3の選択かーー流通業界の関心を集めながら、ライラックが咲く頃には噂の真贋が明らかになる。