「ツルハドラッグ」のルーツであり、51店舗を展開する牙城でもある旭川市に、「サンドラッグ」が新店舗を出店する。2023年9月中旬にオープンする「旭川忠和店」がそれで、旭川市内6店舗目となる。(写真は、「サンドラッグ」の店舗)

 旭川市は、「ツルハドラッグ」を展開するツルハ(本社・札幌市東区)の発祥の地であり、ドラッグストアでは同社の寡占といってもよい地域。北海道第2の都市、旭川市の人口は32万1907人(2023年8月1日現在)。同社の現店舗数である51で割ると、1店舗当たりの人口は6311人。これは、札幌市の1万7143人、函館市の1万70人よりも格段に多い。寡占地域は、自店競合の最も激しい地域と言い換えることもできる。

 かつてツルハの牙城に攻め込んだのが、サッポロドラッグストアー(本社・札幌市東区)だった。かなり以前に旭川で多店舗展開をした経験がある同社だが、インショップ店舗を1店舗残して撤退。2013年からリベンジよろしく、路面店中心に再攻勢をかけ、2018年には10店舗まで拡大した。しかし、直後の2019年から見直しが始まり、現在は4店舗にとどまっている。

 そんな特異な旭川ドラッグ市場に、今度は「サンドラッグ」が仕掛ける。北海道の「サンドラッグ」は、サンドラッグ(本社・東京都府中市)の子会社、サンドラッグプラス(同・札幌市東区)が展開しており、現在は道内に68店舗、そのうち旭川市には「ウエスタン川端店」、「旭川シーナ店」、「春光店」、「東光店」、「永山ウエスタンパワーズ店」の5店舗を展開している。6店舗目となる「旭川忠和店」は、忠和6条8丁目1-14の国道12号沿いに出店する。

「ツルハドラッグ」と「サンドラッグ」には、それぞれの強みがある。「ツルハドラッグ」は、日用雑貨と食品が5割を占め、「サンドラッグ」は、ヘルスケアとビューティーケアが6割で食品は1割5分程度。このエリアの巨人に、小兵はどんな戦術で挑むのか。



31人の方がこの記事に「いいんでない!」と言っています。