江別市の旧ヒダレンガ工場跡を利用した商業施設「EBRI(エブリ)」(東野幌3-3)が、開業8周年を迎えるにあたってリニューアルを実施、江別の魅力を凝縮させたコンセプトショップを含めて、きょう2023年8月8日にオープンする。(写真は、新オープンする「EBRI STORE」を紹介するストアプロジェクトの間宮なつき代表取締役)
(写真は、空間を演出するレンガの透かし積み)
「EBRI」は、築72年のレンガ工場跡を利用した観光発信拠点で、2016年3月にグランドオープンした。建物は市が所有しているが、運営は商業施設の企画、設計、施工などのストアプロジェクト(本社・札幌市中央区)が行っている。賃借期間20年。
今回のリニューアルのポイントは、コンセプトショップ「EBRI STORE」の導入。同店は、ストアプロジェクトが運営するショップで、広さは約30坪。むき出しになった梁や柱とともに、レンガを使った内装がアクセントになっている。出入り口付近にあるレンガを使った透かし積みは、美術館のような空間を演出、店内に置かれた重さ1tもあるレンガ積みの物置台も、モニュメントのように佇む。
商品は、地元企業とコラボレーションして作り上げたクラフトビールやカヌレ、コーヒー、入浴剤などのほか、Tシャツなど、江別ならではの34アイテムが用意されている。例えば、入浴剤は、江別近郊の養蜂場で採取したはちみつが入っており、レンガを模した形になっている。また、朝、昼、夜のシーンに合わせて商品を組み合わせたセット提案も行う。
商品番号を記したミニレンガをセルフレジに持っていくと、レンガの数字を読み取って自動会計、バックヤードから店員が買い上げ商品を持ってくるなど、少ない人員で運営できる仕組みも取り入れる。ストアプロジェクトの間宮なつき代表取締役は、「8年間の運営で江別の魅力をより深く知ることができた。その魅力を商品に表現することで、地域に根差した個性的な商業施設を追求したい」と話す。店舗や商品づくりは広告会社のインサイト(本社・札幌市中央区)の協力を得た。
この店舗には、地元の米澤煉瓦で生産したレンガ約3000個とミニレンガ約600個が使用されている。透かし積みの施工は不二窯業(本社・東京都中央区)が行った。リニューアルによる新店舗は、「EBRI STORE」の他に「WINE SHOP MARCOMAR」がある。また、野菜や食品、肉、魚など生鮮を販売する「えぶり市場」は、売り場面積が1・8倍に拡大するなどした。店舗数は11店舗。
(写真は、2023年8月8日にリニューアルオープンする「EBRI」)