食品や日用雑貨のディスカウントストアを全国展開するトライアルカンパニー(本社・福岡市東区)は、北海道で50店舗体制を目指す。大型店や中型店、コンビニサイズの小型店を組み合わせて出店、現在の27店舗からほぼ倍増させる。精肉センターに続き、惣菜加工のセンター開設も視野に入れる。(写真は、2023年5月31日にオープンした「スーパーセンタートライアル幕別店」)

 トライアルカンパーは、2007年に旧カウボーイ店舗を承継して北海道に進出。その後、店舗新設で店舗数を増やしていったが、2014年には消費増税を睨んで一挙に7店舗を出店するなど、積極出店を続けている。業界関係者によると、「水産や惣菜関係が弱かったが、数年前から競争力を強めており、以前のトライアルとは違う存在感がある」と言う。「トライアル」店舗は、1年目よりも2年目、2年目よりも3年目と売り上げが伸び、3年目で売り上げのベースがほぼ決まるという。

 現在、札幌市では6店舗を展開しているほか、旭川市と苫小牧市で各3店舗、釧路市と江別市で2店舗のほか、北斗市、函館市、小樽市、千歳市、恵庭市、登別市、岩見沢市、帯広市、中川郡幕別町、釧路郡釧路町、北見市で各1店舗を出店しており、全27店舗。同社は、「車で15分の範囲に人口3万人」を出店の判断基準としており、それ以上が見込める場合は、複数出店を進めている。

 十勝圏内では、「帯広東店」に続いて2023年5月31日に「幕別店」を出店、さらにもう1店舗を近々に出店して数年後に店舗体制とする。また、未進出地の室蘭市では、近いうちに2店舗を出店する予定。

 建設コストの上昇や電気代の高騰、人手不足が続いていることから、大型店、中型店、小型店の組み合わせによるドミナント(集中)出店で投資負担を抑える。大型店のバックヤードで製造した惣菜類を小型店に配送、人手不足に対応する。また、イオン北海道や北雄ラッキーなどと共同配送に取り組む方針で、ドライバー不足などにも手を打つ。


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